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徳島内定の静岡学園MF玄理吾は充実の静岡制覇。全国大会で「見ている人を楽しませるプレーをしたい」

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静岡学園高の徳島内定MF玄理吾は全国大会での活躍を誓う

[11.13 選手権静岡県予選決勝 藤枝東高 0-2 静岡学園高 エコパ]

「注目されている中で自分がチームを引っ張って、助けることができればと常に思っていて、決勝戦で最後足が攣っちゃったんですけれども、個人としても、守備の部分でも、攻撃の部分でもチームを助けることができたかなと思います」

 静岡学園高の徳島内定MF玄理吾(3年=FC Libre)は試合後、充実した表情を見せていた。この日も圧倒的なキープ力を活かしながら攻撃を組み立て、意識していた守備面でも貢献。MF菊池柊哉(3年)、MF荒井駿希(3年)とともに中盤の主導権争いで優位に立って見せた。

「『中盤勝負になる』と言われて、また気合が入りましたし、準決勝とかも守備を意識していたんですけれども、さらに強度上げようと言って、一緒にボランチやっている柊哉とも話していて、13番(藤枝東高FW藤井斎、3年)が相手のキーマンになると思っていたので、そこでプレスバックとか相手の中盤のところでボールを握らせないことを意識して、この試合に臨んでいました」

 幾度か藤井にボールを収められ、速攻を受けるシーンもあったが、菊池やDFラインの選手たちと連携してボールを奪い返し、被シュートはわずか1。「前半も、後半も、クオリティ高く、相手に何もさせなかったので自信になりました」と胸を張った。

 玄は数々の名手を指導してきた川口修監督も「歴代の中で見ても、技術レベルは確かに高いと思う」と認めるボールスキルの持ち主だ。一方で課題を持って取り組んできたのが守備。この日、意識してきたことを表現して勝利に貢献できたことを喜ぶ。

「切り替えの速さ、ボールを奪い切るところだったり、自分は身体能力が低いので予測で勝負しないとダメだと自分でも思っていますし、監督から日頃言われていることなので。それを決勝戦でも示すことができたと思います」

 待望してきた選手権への出場権を獲得したMFは、「(全国大会では)見ている人を楽しませるプレーをしたいなと思っています」。この日、絶妙なタッチでボールを浮かせてDFをかわすなど技巧を表現していた“王国の精密時計”は、自身初の選手権でも魅せて、走って、勝つ。

(取材・文 吉田太郎)
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