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「我慢比べになる」。インハイ準V・米子北と堅守で2年連続選手権3位の矢板中央が初戦で激突!

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米子北高CB鈴木慎之介主将(左)と矢板中央高GK藤井陽登主将。(写真協力=高校サッカー年鑑)

 第100回全国高校サッカー選手権の組み合わせが15日に決まった。初戦の注目カードが、インターハイ準優勝の米子北高(鳥取)と2大会連続選手権3位の矢板中央高(栃木)との2回戦だ。

 ともに伝統的な堅守を特長とするチーム。両主将は1点を争う戦いになることを理解している。抽選会後の代表取材に対応した米子北CB鈴木慎之介主将(3年)は「お互い堅守速攻を武器にしていて我慢比べのような試合になると思いますが最後まで走り抜いて、戦い切りたいと思います」と語り、矢板中央のGK藤井陽登主将(3年)は「相手はインターハイ準優勝校ですが、自分たちのサッカーをしっかりやり、勝てるように頑張っていきたい」と引き締めた。

 米子北はインターハイで12年ぶりとなる決勝進出。東京の伝統校・帝京高との初戦から厳しい戦いが続いた。だが、先を見すぎることなく、目の前の一戦一戦に集中。準々決勝では3試合で12得点をマークしていた神村学園高(鹿児島)を前からの守備で1点に封じるなど、勝ち上がった。

 決勝でも、インターハイ新記録となる28得点(準決勝までの5試合)の破壊力を示していた青森山田高(青森)にファーストディフェンスなどで健闘。後半終了間際まで相手を無得点に封じ込んだ自信と、追いつかれ、延長後半終了間際に勝ち越された悔しさを胸により成長を目指してきた。

 インターハイで個人としても評価を高めた鈴木だが、「個人的にも(延長戦終了間際に)最後に決められた人のマークは自分だったので、ああいう舞台で最後のところの差を見せつけられたというか、甘くないなと。負けたことに対する悔しさはありますけれども、選手権に向けて考えるともっと成長しなければいけないと感じられる試合になったかなと自分は捉えています」と語っていた。

 米子北の鍛え抜かれた運動量、タフさはライバルたちとの差を生み出す武器。加えて今年はキープ力際立つ岡山内定MF佐野航大(3年)やFW福田秀人(2年)、MF木村愛斗(3年)らアタッカー陣にも特長のある選手が並ぶ。鈴木は「今年は前線中心に技術のある選手が多く、得点力の高いチームです。米北らしい堅守速攻を武器に最後まで走り抜きたいと思います」と誓った。

 一方、矢板中央も1年時からゴールを守る日本高校選抜GK藤井や日本高校選抜候補MF大畑凜生(3年)を中心とした堅守に加え、今年は攻撃面のプラスアルファを求めてきた。藤井は「今年は今までの堅守に攻撃力をプラスし、得点の獲れるチームになっています」と語り、栃木県予選4戦連発のFW藤野和哉(3年)やMF唐橋玖生(3年)ら攻撃陣に自信を持つ。また、セットプレーは大きな武器。どちらが相手の堅守をこじ開けられるかにも注目だ。

 米子北の鈴木は「まずは大会が開催されることに感謝し、全国優勝を達成できるように頑張りたいと思います」と語り、矢板中央の藤井は「まずは支えてくださっている人たちに感謝し、日本一を目指して初戦突破できるように頑張っていきたい」。ともに日本一を狙う両校。「我慢比べ」に勝って勢いに乗るのは果たして――。


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