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新国立開幕戦で0-6大敗も…中津東・首藤監督は選手に感謝「全国への道筋を示してくれてありがとう」

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開幕戦で敗れた中津東高(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[12.28 選手権1回戦 関東一高 6-0 中津東高 国立]

 新国立競技場で初めて開催された栄えある開幕戦に挑んだ中津東高(大分)だったが、結果は0-6の大敗に終わった。首藤啓文監督は試合後のオンライン記者会見で「関東第一さんが非常に素晴らしいチームで、あと一歩寄せ切れなかったところで失点を重ねてしまった」と敗因を振り返った。

 大分県予選をわずか2失点で切り抜けた堅守は、激戦の東京都予選を勝ち抜いてきた関東一に切り裂かれた。前半13分、セットプレーからMF若松歩(3年)の右足に破られて先制点を献上すると、最後まで圧倒され続けて6失点。シュート数でも3-24という大差がつき、内容・結果ともに苦しいオープニングマッチとなった。

 それでも中津東にとっては7年ぶりに辿り着いた全国舞台。2014年度は松田雄一元監督(現・鶴崎工監督)のもと、初戦で青森山田高を破るなど快進撃を見せたが、その年以降は県予選で決勝も進めない苦しい時期が続いていた。しかし今年、就任1年目の首藤監督のもとでようやく再び全国への扉を開いた。

 指揮官は試合後、選手たちには「7年ぶりに全国への道を示してくれた。切り拓いた先輩がいたが、その道が見えづらくなっていた中、道筋を再度示してくれてありがとう」と感謝を伝えたといい、報道陣の前でも「関一さんがいいチームだった。選手たちは懸命に全力を尽くしてくれた」とねぎらった。

 その上で「3年間見ていた先生は『非常に成長したね』と言葉をかけていた。この1年間でもだいぶ成長したと思うが、成長は目まぐるしかった。すごくよく頑張ったと思う」と目を細めつつ、今後の人生に向けて「最後に目標としていた全国大会に出られたことを自信にしてほしい」と期待を語った。

 そうした中、さっそく中津東は明日29日から新チームでの活動をスタートさせるという。「3年生が1〜2年生の新人戦準備のためにこちらでゲームをやってくれることになった。そのゲームを見ながらこれからについて考えていきたい」(首藤監督)。聖地・国立での貴重な経験は、その悔しさを目の当たりにした次世代へと受け継がれていく。

(取材・文 竹内達也)

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