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優勝候補の一角・大津がゴールラッシュ!! 5選手で5得点記録…初出場・中部大一下して初戦突破

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ゴールラッシュを演じた大津高(熊本)が初戦突破(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[12.29 全国高校選手権1回戦 中部大一高 0-5 大津高 NACK]

 第100回全国高校サッカー選手権1回戦が行われ、NACK5スタジアムの第2試合では初出場となる中部大一高(愛知)と3年ぶり18回目の出場となる大津高(熊本)が対戦。攻撃陣が爆発した優勝候補の一角・大津が5-0の勝利を収めて初戦を突破。31日の2回戦で東福岡高(福岡)と対戦する。

 今夏のインターハイでベスト8まで進出した大津だが、3年ぶりとなった選手権の経験者はゼロ。「全員が初めての選手権。初戦ということもあって硬さがあった」(MF森田大智(3年))、「初戦ということで、我々が想像していた以上にプレーが硬かった」(山城朋大監督)とキャプテン、指揮官が振り返ったように立ち上がりは思うようなプレーができなかったのかもしれない。

 しかし、前半4分にDF岩本昌大郎(3年)が蹴り出したCKをMF薬師田澪(3年)がヘディングで叩き込み、早々に先制に成功すると、同27分にはショートコーナーの流れから最後はFW一村聖連(3年)が押し込んでリードを2点差に広げる。山城監督が「セットプレーで得点を重ねられたのが良かった」と語ったように、硬さがとれたチームは躍動する。

 ボランチの位置に入る森田と薬師田がリズムをもたらし、サイドの一村、MF田原瑠衣(2年)、前線のMF川口敦史(3年)、FW小林俊瑛(2年)らが絡む攻撃の迫力は満点。次々と中部大一のゴールに襲い掛かった。守勢に回った中部大一も最前線でターゲットとなるFW中嶋晃成(2年)にボールを送り、シャドーのFW早河恭哉(3年)、MF加藤豪司(3年)がサポートに入って攻撃を繰り出そうとするが、大津にすぐさま回収されて効果的な攻撃になかなかつなげられない。

 前半35分に川口のクロスから小林がヘディングで決めてリードが3点差に広がると、後半はより大津が押し込む時間帯が続く。後半19分に一村が右サイドから送ったパスの流れから途中出場のMF碇明日麻(1年)、さらに同35分には小林が放ったヘディングシュートのこぼれ球をこちらも途中出場のMF稲田翼(1年)が蹴り込み、大量5点をマーク。守備陣も最後まで集中を切らさず。中部大一の速攻にきっちり対応し、得点を許さないまま試合終了のホイッスルを聞いた。

 5選手での5得点。さらに無失点での勝利と好スタートとなったが、山城監督は「点差、いろいろな選手が点を取れたのはプラスだが、出足が遅かったのは気になっている部分」と気を引き締め直す。2日後には東福岡と対戦が待っており、「お互いに知っているチームなので、正面からぶつかっていきたい」と意気込みを示した。

(取材・文 折戸岳彦)

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