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長崎総科大附が誇る1年生プレースキッカー、DF平山零音は2戦連続でゴール演出

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長崎総合科学大附高DF平山零音(1年)

[12.31 選手権2回戦 長崎総合科学大附高 1-0 堀越高 駒沢]

 コーナーキックやフリーキックなど、精度が求められるプレースキッカー。長崎総合科学大附高では、DF平山零音(1年)がその一人を務める。1回戦では平山の左CKを起点に同点ゴールが、そして2回戦でも平山の左CKがアシストとなり、DF原口玖星(3年)の決勝ゴールが生まれた。

 4バックの左サイドバックでプレーする左利きの1年生。1回戦に続き、2回戦も物怖じしない様子を見せ、攻守に奮闘を見せる。サイドラインを割ると、強肩を生かしてロングスローを放り込む場面も。長崎総合科学大附の主力として、大舞台で度胸を見せつけた。

 定方敏和コーチは、1年生の活躍に「キックの精度もいいですし、クロスとかオーバーラップとか、非常に魅力を感じている」と太鼓判。だが、当の本人は「チームにいっぱい迷惑をかけていた分、最後にCKで点を決めることができてすごくよかった」と及第点。「いろいろな緊張感もあるんですけど、味方といっぱいコミュニケーションをとって、平常心を保ってやっています」と16歳の本音も垣間見せた。

 セットプレーは努力の賜物。練習後の夜のミーティングで話し合い、ノートを取るほどの勤勉さ。大会が近づくにつれ、その頻度は増し、そして精度も高まった。「人というよりも、場所に蹴ることを意識しています。(味方が)必ず場所に入ってくれているので、それを意識して蹴っています」。頼れる先輩たちにつなぐ、渾身のアシストとなった。

 参考にしている選手は2名、MF中村俊輔(横浜FC)とDFアンドリュー・ロバートソン(リバプール)だという。「中村俊輔さんの、インスイングで早いボールを蹴るのを意識してやっています。ロバートソンなど腰の強い選手の動画を見て、ひねりをどうするか、軸足の位置をどうするのかを見ています」。

 たゆまぬ練習と努力の結晶が自信と化す。「自分たちのプレーをすることによって自信にもなります。自分たちのプレーをすれば勝てると思うので、それを貫き通したい」。大舞台で加速する成長から、目が離せない。

(取材・文 石川祐介)

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