beacon

大迫の記録まであと「4」…鈴木章斗が圧巻5ゴールの阪南大高、奈良育英に8発大勝!!

このエントリーをはてなブックマークに追加

阪南大高のFW鈴木章斗はJ内定ストライカーの実力を証明した

[12.31 選手権2回戦 奈良育英高 0-8 阪南大高 西が丘]

 12月31日、第100回全国高校サッカー選手権2回戦が各地で行われた。味の素フィールド西が丘では、FW鈴木章斗(3年)の5ゴールを含む8ゴールを挙げた阪南大高(大阪)が、奈良育英高(奈良)に勝利して3回戦へと駒を進めた。

 立ち上がり、「とてもいい入りをしてくれた」(奈良育英梶村卓監督)、「すごい闘志で押し込まれた」(阪南大高濱田豪監督)と、両指揮官が試合後に振り返ったように、奈良育英のボールへのプレッシャーが、阪南大高を苦しませた。それでも阪南大高は右SBのDF今西一志(2年)がサイドを突破すると、最後はFW石川己純(3年)が自らのシュートのこぼれ球を押し込む。2試合連続のゴールで先制に成功する。

「自分のゴールでチームが勢いづいて、大勝することができてよかったです」という石川の言葉通り、ここからゴールショーが幕を開ける。MF田中大翔(3年)が右CKのこぼれ球を右足でとらえて、1回戦に続いてゴールを決める。

 圧巻だったのは、湘南ベルマーレ内定のエースストライカー、鈴木だった。28分に自ら持ち込んでシュートを沈めると、38分には今西のクロスをダイレクトボレー、アディショナルタイムには敵陣でボールを奪ってシュートを成功させ、前半のうちにハットトリックを完成させる。

 後半に入っても、阪南大高は攻撃の手を緩めない。5分には、「裏に抜け出すのが得意」だという石川が鈴木のパスに抜け出る。そのままドリブルで持ち込むと、左足で決めきった。濱田監督は、鈴木の活躍はもちろん、2トップの相棒である石川の活躍にも目を細める。「点をとるというのがFWとして自信になる。そういう要素は持っていた」と期待を寄せた。

 その後、鈴木は田中のクロスにダイレクトで合わせて4点目、DF保田成琉(2年)のクロスを処理してから左足で5点目とダメ押し。鈴木はこれで2戦6得点と、87回大会にFW大迫勇也(神戸)が記録した10得点まで4得点に迫っている。

 初戦の丸岡戦(◯3-0)は、「点をとった後に、意思疎通できなかった」と濱田監督は言うが、「まだまだ未熟な点はあるけど、そこよりはよくなった」と奈良育英戦を評する。点差が開いた中でも、奈良育英は諦めずゴールを目指し、阪南大高もまた集中を切らさずに得点を許さなかった。次戦は、“夏の王者”青森山田高。「青森山田のことは意識してやってきた」。この日2ゴールの石川は、優勝候補大本命との一戦に闘志を燃やした。

(取材・文 奥山典幸)

●【特設】高校選手権2021
▶高校サッカー選手権 全試合ライブ&ダイジェスト配信はこちら

TOP