[1.2 選手権3回戦 帝京長岡高 1-1(PK3-5)桐光学園高 等々力]

　3大会連続の4強入り、さらには初のファイナル進出を目指した帝京長岡高(新潟)が3回戦で姿を消した。前半23分に先制しながら、後半に入ると、桐光学園のハイプレスに苦しみ、後半23分にCKから失点。1-1のまま突入したPK戦で敗れた。

　PK戦では2人目のキッカーを務めたMF三宅凌太郎主将(3年)がGKに止められて失敗。「気持ちの整理がついていない。自分のせいで負けてしまって、悔しい気持ちでいっぱい」と自らを責めたが、古沢徹監督はそんな教え子をかばった。

　初戦となった2回戦の神村学園戦(○3-2)でもCKから2失点。みたびセットプレーからゴールを許し、古沢監督は「今大会の3失点すべてがセットプレー。私の責任です」と唇をかんだ。

「桐光学園さんは勢いを持って後半から入ってきた。自分たちらしく相手のプレッシャーをはがせればよかったが、桐光学園さんの勢いが素晴らしく、飲み込まれた形になった」

　2大会連続のベスト4進出を果たし、さらなる躍進も期待された今大会。夢半ばで大会を去ることになった三宅だが、「ピッチに立てなかった選手もいる中で自分があそこに立たせてもらっていた。最後、ピッチから出るまではやり切ろうと思って立っていた」とピッチ上では最後まで胸を張り、気丈に振る舞った。

「日本一を目指して3年間毎日トレーニングしてきた。そこに届かなかったのは悔しいけど、それ以外の部分でも帝京長岡は自分を人間として成長させてくれた」。感謝の思いも胸に三宅は高校サッカーでの戦いに幕を下ろした。

(取材・文　西山紘平)

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