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親友と同じJ1へ。鹿島内定の昌平CB津久井佳祐が目指す代表入りと「プレミア昇格と選手権日本一」

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インターハイ準決勝での敗戦後、負傷欠場した昌平高CB津久井佳祐主将(鹿島内定)はMF荒井悠汰(FC東京内定)と握手。親友とともに選手権V、プレミア昇格、代表入りへ

 背中を追ってきた親友と、同じステージに立つ――。20日、昌平高(埼玉)DF津久井佳祐主将(3年)が、23年シーズンから鹿島アントラーズへ新加入することが内定。昌平からは、今年2月にFC東京加入が内定したMF荒井悠汰(3年)に続くプロ入りとなった。

 津久井は荒井について「体の強さ、技術、シュート、全てレベルが高い」と認め、荒井は今年1月の段階で「自分的には圭祐が『高校ではNo.1のDF』かなとずっと思っていて、あとは試合で声を掛けたりできれば自分は完璧な存在かなと。頭が良いのでそういう予測とか、対人で負けない強さがある。キックも両足蹴れますし、後ろにいて安心かなと思います」と絶賛していた。その2人は昌平と同じ指導陣、グラウンドでトレーニングする系列クラブ、FC LAVIDA時代からのチームメートだ。

 2人の自宅は自転車で20分ほどの距離。「悠汰とは高校入っても毎日一緒に行き帰りしている」(津久井)という仲でもある。荒井が2月にプロ入り内定。「自分も行きたいと思えるようになりました」という津久井は、FC東京での練習、公式戦を経験して成長する荒井に負けじと努力を続け、鹿島からの内定を勝ち取った。

「(荒井がプロ入りを決めたことで)自分もなりたいな、というのは強くなりましたし、でも悠汰と一緒にプロになれて本当に嬉しいですね。本当に感慨深いというか、感動してしまう」と津久井。そして、プロ入り後への対戦へ向けて、「悠汰は止めれますね」と自信を見せた。

 津久井は今年、U-17日本高校選抜に選出されているが、荒井は昨年、日本高校選抜に選出され、今年はU-18日本代表、U-19日本代表候補にも名を連ねている。津久井は“代表”でも荒井に追いつく意気込みだ。

「代表、本当に入りたいですね。自分、高校選抜行った時も凄く楽しくて、周りがあんな上手い子たちで自分も凄く成長できるので、代表入りたいですね」。インターハイで右足首脱臼の大怪我を負ったが、10月半ばには復帰できる見込み。残りのシーズンで昌平の勝利に貢献し、アピールを続ける。

 インターハイ準々決勝の大津高戦で負傷し、救急搬送された。「『あ、終わった』みたいな感じでしたね」。怪我の瞬間は今季絶望、今後にも影響が出る負傷であることを覚悟したとが、幸いにも骨に異常は無かったという。「(担当医も)『本当に運が良かった』って言っていました」。予想よりも軽傷。安堵感は大きいが、復帰までの期間でより成長し、チームに貢献することを自身に課している。インターハイは津久井を欠いた準決勝で敗れているだけに、悔しさは選手権日本一、プレミアリーグ昇格で晴らす。

「今回怪我してよりサッカーを外から見るようになって、サッカーに対する熱意が上がったし、自分でも筋トレとか初めて成果が出ているのでプレミア昇格と選手権日本一を必ず獲るというのがあります」。尊敬し合う親友と戦う残り数か月。抜群のサッカーセンスに加え、プレー強度や声がけの部分でも成長を続ける津久井が、荒井や他のチームメートと目標を実現し、高校生活を終える。

(取材・文 吉田太郎)
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