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[MOM4045]東海大高輪台FW古川拓海(3年)_鮮やかな延長V弾。今春コンバートのCFは次も「自分が絶対に決めるんだ」

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決勝点を決めた東海大高輪台高FW古川拓海(3年=FC GABE出身)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ supported by sfida]
[10.23 選手権東京都Bブロック準々決勝 正則学園高 1-2(延長)東海大高輪台高 清瀬内山A]

「(監督の)川島先生に『ゴール前は絶対に振れ』と言われていて。試合中はそこを意識していたんですけれども、あそこはゴール見えたんで1タッチでそのまま打ちました。練習終わった後の自主練であの距離はよく練習していたんですよ」

 元CBのストライカーが、重ねてきた練習の成果を発揮した。延長前半3分、東海大高輪台高は、FW古川拓海(3年=FC GABE出身)がペナルティーアークやや外側から右足ミドル。これがゴール右隅へ決まり、決勝点となった。

 川島純一監督も「本人も良く練習している形だから。力まず、良く落としに行きました」と称えたコントールショットでのゴール。チームを3年ぶりの準決勝へ導いた古川は、「嬉しかったです。めっちゃ」と素直に喜んでいた。

 古川は昨年、Aチームでも出場機会を得ていたCBだった。今春にCFへコンバートされた古川は、新たなポジションで「意外に巧かった。良いFWでしょう」(川島監督)という才能を示す。181cmのFWはこの日も前線で正確なポストプレー。相手と駆け引きしながらボールを確実に収め、サイド攻撃に結びつけていた。
 
「元々CBなので、相手がやられて嫌なことが他の選手よりも分かっているつもりなので、そこは意識していました」と古川。今大会から9番を背負うFWは攻撃の中心としてプレーを続け、鮮やかな一撃で白星をもたらした。

 FWの楽しさを実感している。「ゴールを奪った時の快感や攻撃の起点になる楽しさがあって、これからもFWでどんどん成長できたらなと思います」。FW転向直後は自主練で何をすれば良いのか分からなかったという。その中で「とりあえず、最初はずっとシュートを練習していた」。積み重ね、上達したシュートによって、関東大会予選やインターハイ予選でも貴重なゴール。そしてこの日、決勝点でチームを勝たせる喜びを再確認した。

 その古川について、MF柳本華弥主将(3年)は「学校では結構静かで大人しいです。でも、グラウンドに入ると人が変わるというか、チームのために一番に考えてやってくれている。(自分に対しても)『こうした方が良い』と話してくれる」と説明する。秘めた熱い思いをピッチで表現できるようにもなってきた。

 CBには「もう戻れないですね」と古川は苦笑。最上級生になった今年、CBとして試合に出れない時期があった。指摘されていたのは、相手に対する圧力や熱量の不足。「圧とか熱量とかまだまだ足りていないと思うんですけれども、『次の試合も、その次も自分が絶対に決めるんだ』と思って臨みたい。3年なので、(選手権は)最後の大会だからかけがえの無いものだし、絶対に後悔の無いように終わりたいと思います」と力を込める。

 松本でブレイク中のU-19日本代表FW横山歩夢や、高校時代は中盤だったが現在は関東大学2部リーグで得点ランキング1位、2位のFW桑山侃士(東海大2年)とFW藤井一志(東海大3年)ら強力FWのOBたちに続く存在。「チームで獲る1点プラス、個で獲る1点を増やしていきたい」と誓う古川が準決勝、決勝でもゴールを決めて勝つ。


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(取材・文 吉田太郎)

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