[MOM4038]北海FW野村光希(2年)_2年連続全国まで、あと一歩…「ゴリゴリ」に変貌した男が殊勲弾
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ supported by sfida]
[10.22 選手権北海道予選準決勝 北海高 1-0 北海道大谷室蘭高 札幌厚別]
北海高の2年生ツートップが試合早々にゴールを強奪した。前半8分、自陣のFKでGKが前線へフィード。ターゲットとなるFW田中準人(2年)が競り勝ったボールに、もう一人のFWである野村光希(2年)が足を伸ばして飛び込んだ。「ショートバウンドみたいな感じ。ワンタッチで左に流し込みました。決めることしか考えていませんでした」という一撃は、チームを2年連続の決勝進出に導く決勝点となった。
野村は、その後も得点意欲を見せ続けた。後半は相手の3バックの脇に流れて味方のロングパスを呼び込み、ドリブルで果敢に勝負。後半27分には左サイドで縦パスを受けて振り向くと、短い距離のドリブルから鋭いミドルシュートでゴールを強襲。「打つ前提で、あそこでもらった」という思い切りの良いシュートは、相手GKの好守に阻まれたが、どん欲な姿勢で相手に脅威を与えた。
1、2回戦でも得点を挙げており、今大会はチーム最多の3点目をマーク。それでも全試合得点を意識して5得点を目標に掲げており「あと2点ほしい」と翌日の最終決戦に飽くなき意欲をたぎらせた。「フィジカルでは誰にも負けない。ゴリゴリ行って、泥臭く、あとは思い切って決める。泥臭いストライカーになりたい」と話した野村の憧れの選手は、マンチェスター・シティでプレーするノルウェー代表FWアーリング・ハーランドだという。
しかし、今のプレースタイルは、ずっと続けているものではない。今季は、プリンスリーグ北海道で開幕から3試合連続で先発出場を果たしたが、技術面でFW岡野琉之介(1年)より高い評価を受けられずに、起用されない時間が増えてしまった。島谷制勝監督は「身体能力が高くて、ペナルティーエリア内に侵入するプレーも多いのですが、最後にファウルをもらいに行ってしまうなど、戦えていない部分があり、FWなら点を取って来てくれないと、というところがあった」と抱えていた課題を指摘した。
インターハイの北海道大会も終盤での起用のみ。チームとしても2回戦敗退と結果が出ず、野村は、悔しさを噛み締めた夏の福井遠征で「それまでは、パスを散らしたりしていたけど、スローインを受けたらゴリゴリと自分で行ってみたりして、行けるのかなと思うようになった。僕は技術で行くより、体で行った方が確実」とスタイルチェンジのきっかけをつかんだ。
苦い経験から自分の持ち味の生かし方を見出した野村は、報道陣の質問に応える度に「ゴリゴリと」と繰り返した。2年連続の全国大会まで、あと一歩。翌23日の決勝戦では、札幌光星高と対戦する。もちろん、自分が扉をこじ開けるつもりだ。「自分のゴールで、1-0で勝ったのは嬉しいけど、目標は2点決めて勝つことで達成はできなかったので、満足できない。その分は、明日」と2試合連続ゴールを誓った。
(取材・文 平野貴也)
●【特設】高校選手権2022
[10.22 選手権北海道予選準決勝 北海高 1-0 北海道大谷室蘭高 札幌厚別]
北海高の2年生ツートップが試合早々にゴールを強奪した。前半8分、自陣のFKでGKが前線へフィード。ターゲットとなるFW田中準人(2年)が競り勝ったボールに、もう一人のFWである野村光希(2年)が足を伸ばして飛び込んだ。「ショートバウンドみたいな感じ。ワンタッチで左に流し込みました。決めることしか考えていませんでした」という一撃は、チームを2年連続の決勝進出に導く決勝点となった。
野村は、その後も得点意欲を見せ続けた。後半は相手の3バックの脇に流れて味方のロングパスを呼び込み、ドリブルで果敢に勝負。後半27分には左サイドで縦パスを受けて振り向くと、短い距離のドリブルから鋭いミドルシュートでゴールを強襲。「打つ前提で、あそこでもらった」という思い切りの良いシュートは、相手GKの好守に阻まれたが、どん欲な姿勢で相手に脅威を与えた。
1、2回戦でも得点を挙げており、今大会はチーム最多の3点目をマーク。それでも全試合得点を意識して5得点を目標に掲げており「あと2点ほしい」と翌日の最終決戦に飽くなき意欲をたぎらせた。「フィジカルでは誰にも負けない。ゴリゴリ行って、泥臭く、あとは思い切って決める。泥臭いストライカーになりたい」と話した野村の憧れの選手は、マンチェスター・シティでプレーするノルウェー代表FWアーリング・ハーランドだという。
しかし、今のプレースタイルは、ずっと続けているものではない。今季は、プリンスリーグ北海道で開幕から3試合連続で先発出場を果たしたが、技術面でFW岡野琉之介(1年)より高い評価を受けられずに、起用されない時間が増えてしまった。島谷制勝監督は「身体能力が高くて、ペナルティーエリア内に侵入するプレーも多いのですが、最後にファウルをもらいに行ってしまうなど、戦えていない部分があり、FWなら点を取って来てくれないと、というところがあった」と抱えていた課題を指摘した。
インターハイの北海道大会も終盤での起用のみ。チームとしても2回戦敗退と結果が出ず、野村は、悔しさを噛み締めた夏の福井遠征で「それまでは、パスを散らしたりしていたけど、スローインを受けたらゴリゴリと自分で行ってみたりして、行けるのかなと思うようになった。僕は技術で行くより、体で行った方が確実」とスタイルチェンジのきっかけをつかんだ。
苦い経験から自分の持ち味の生かし方を見出した野村は、報道陣の質問に応える度に「ゴリゴリと」と繰り返した。2年連続の全国大会まで、あと一歩。翌23日の決勝戦では、札幌光星高と対戦する。もちろん、自分が扉をこじ開けるつもりだ。「自分のゴールで、1-0で勝ったのは嬉しいけど、目標は2点決めて勝つことで達成はできなかったので、満足できない。その分は、明日」と2試合連続ゴールを誓った。
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挑戦し続ける若者を応援したい、挑戦の先にある新たな扉を開くサポートをしたい、そんな想いから第100回大会より全国高校サッカー選手権へ協賛。日本一を目指す高校生たちの挑戦を全力でサポートいたします!
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(取材・文 平野貴也)
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