beacon

「最後だったので悔いのないようにやろうと」。鳥取城北GK高橋伯明が米子北相手に最高のパフォーマンス

このエントリーをはてなブックマークに追加

鳥取城北高GK高橋伯明(3年=蹴友出身)はビッグセーブを連発した

[10.29 選手権鳥取県予選決勝 米子北高 2-1 鳥取城北高 Axis]

 インターハイ3位、プリンスリーグ中国首位の米子北高の選手たちに幾度も天を仰がせた。鳥取城北高は被シュート16本という数字が少なく感じるほど、相手にゴール前のシーンを作られ、決定的なピンチの連続。だが、GK高橋伯明(3年=蹴友出身)が好守を連発し、仲間を勇気づけた。

 特に後半のパフォーマンスは素晴らしかった。5分に追いつかれた直後、相手エースFW福田秀人(3年)と連続で1対1に。だが、「打つ瞬間に相手の視野が狭くなる。そういうところも意識していました」という高橋は、鋭く距離を詰めて連続でビッグセーブをしてのける。

 9分にクロスへの対応が乱れ、福田に2点目を決められてしまった。それでも、気持ちを切らせることなく戦い、至近距離からのシュートを3本4本とストップする。「ボクが止めることでチームが元気付くという経験もあるので、そこで自分が身体を張ること」。逆転されても崩れることなく、守護神、DF陣が守り続けたことが健闘の大きな要因となった。

「最後勝ちたかったですけれども悔しい結果になった。悔しいです」と残念がる。その一方、米子北相手に善戦したことを喜んだ。「今までにないくらいの良いパフォーマンスができました。家族の応援もあったり、チーム、先生方のお陰ですし、日常生活とかの結果が出ました」。高橋は、最後の選手権でチームメートたちと最高の戦いをすることができた。

 本格的にサッカーをするのは高校までの予定。「最後だったので悔いのないようにやろうと。胸張って学校、家に帰ります」。鳥取の絶対王者・米子北を苦しめた174cmのGKは胸を張ってスタジアムを後にした。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
●【特設】高校選手権2022

TOP