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[MOM4067]報徳学園FW坂元一渚璃(3年)_「いつかは来る」と準備…ワンチャンスを決め切ったストライカー

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決勝点を挙げた報徳学園高FW坂元一渚璃(3年)が歓喜の雄叫び

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ supported by sfida]
[11.3 選手権兵庫県予選準決勝 三田学園高 0-1 報徳学園高 神戸ユニバー記念競技場]

 選手権予選には独特のプレッシャーがある。エースとして臨む選手が感じるそれはまた違うもの。しかも今の高校生は入学した当初からコロナ禍である。「有観客でやったことないので、雰囲気が凄くて……」と報徳学園高FW坂元一渚璃(3年)が苦笑を浮かべて振り返ったように、「緊張していた」のも無理からぬことだった。

 その意味で立ち上がりのプレーは少々ぎこちなさもあり、またチームがリスクを避けてのプレーを選択したこともあり、なかなかシュート機会も巡ってこない流れだった。ただ、「いつかは(チャンスが)来るだろうと思っていた」と一瞬の一発に賭ける準備だけは続けていた。

 そんなストライカーらしい我慢が実ったのは後半6分のこと。右サイドを崩した仲間からのボールが相手GKに当たって跳ね返ってこぼれてくるところに抜け目なく入り込み、そして「思い切り蹴り込んだ」。ゴールネットが揺れる様を視界に捉え、仲間たちと歓喜の疾走。後半のシュートはこの1本だけ。まさにワンチャンスを決め切ったこのゴールが、チームをファイナルへと導く決勝点となった。

 高さと速さを兼ね備え、かつては能力に任せたプレーも多かったと言うが、高校でプレーする中で「自分の映像をしっかり観るようになって、ゴールから逆算したプレーができるようになってきた」(坂元)。フランス代表FWカリム・ベンゼマ、ポーランド代表FWロベルト・レバンドフスキといった一流選手たちの映像も観ながら、課題としてきた動き出しを磨いてきた。メンタル面の成長を含め、チームの頼れるエースになっている。

 狙うは、あと1勝からの全国デビュー。48年ぶりの出場を狙う6日の決勝でも、一瞬を逃さぬ一発を虎視眈々と狙っていく。
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(取材・文 川端暁彦)

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