序盤は苦戦も後半3ゴール! 東福岡が東海大福岡を下して選手権出場に王手
[11.5 選手権福岡県予選準決勝 東海大福岡高 0-3 東福岡高 ベスト電器スタジアム]
5日、第101回全国高校サッカー選手権福岡県予選準決勝が行われ、東福岡高が東海大福岡高に3-0で勝利した。決勝では2年連続23回目の選手権出場をかけて、飯塚高と対戦する。
インターハイ予選の準々決勝で対戦した際はPK戦の末、東海大福岡が勝利。MF西田頼(2年)が「インターハイで負けた相手なので、チームに火が付いていた」と振り返る通り、リベンジにかける東福岡の想いは強かったが、冷静にチームとしてやるべきことを全員でこなし、二度目の対戦をきっちり物にした。
とはいえ、楽な試合ではなかった。序盤のペースは東海大福岡。アンカーのMF竹田弘之介(3年)を中心としたビルドアップによって、東福岡のプレスを回避し、エースのFW大森裕介(2年)を中心としたアタッカー陣が、積極的に得点を狙った。勢いに飲まれた東福岡だが、「東海は球際や切り替えで良いので、そこで負けていたら主導権を握られる。そういう部分では負けないようにやれていたと思う」(森重監督)。
「立ち上がりがいつも悪いので、そこが課題かなと思う」と話すFW浦十蔵(3年)はこう続ける。「守備陣が焦っていた部分があった。チームみんなで『プレミアでもこういう試合はあるから』と中で声をかけ合い、徐々に慣れていった結果、自分たちのサッカーができるようになった」。
前半の半ばからは試合の流れを引き寄せようとシュートへの姿勢も出始めた。前半18分にはDF田中大輝(3年)の縦パスから、DFの背後をとった浦が左足シュート。直後にもMF今吉心絆(2年)の右クロスを浦が頭で合わせたが、シュートはGKに阻まれ、得点には至らない。
試合が動いたのは0-0で迎えた後半4分。右サイド高い位置で得たスローインの流れから、MF下川翔世(3年)がゴールネットを揺らした。このゴールでチームに勢いが出た東福岡は前線からの連動したプレスもより効き始める。「ヨーイドンでは勝てないので、次にどこに出て来るか予測したり、出だしというのは意識している」と話す西田とMF榊原寛太(2年)が中盤で拾う場面も増えていく。
11分には浦が快足を活かし、相手ボールを高い位置でカット。そのままゴール前に持ち込むと、上手くGKの視線を引き寄せて、MF楫山拓磨(3年)のゴールをアシスト。25分には左から入ったロングスローをDF園文来(3年)が競り、こぼれ球をDF吉田大晃(3年)が押し込んだ。終盤も交替で入ったMF吉岡拓海(2年)らが溌剌としたプレーを見せた東福岡が、3‐0で試合を終えた。
プレミアリーグを戦う東福岡は準々決勝からの登場。チャレンジャーの立場として挑むプレミアは守備の時間が長いが、挑まれる立場となる選手権は守備を固められることも多い。「雰囲気も違うし、レギュレーションも違うし、プレミアからの切り替えはかなり難しい」(森重監督)。そうした中でもきっちり勝つためには、これまでの積み上げをきちんと発揮できるかが鍵になる。「選手には事細かく、今までの経験してきたことについて話をしている。これまで積み上げてきたことをちゃんと出すのがベース。プレミアでは散々やられてきている中で、強度を高く保って戦えている」(森重監督)。
プレミアでの課題だった決定力不足も準々決勝と準決勝の2試合で7得点と解消しつつある。「夏までは守備ばかりで攻撃にパターンがなくて点が獲れなかった。でも、今はポゼッションで崩すなど色んなパターンで攻撃ができるようになってきた。ボールを保持できるようになってきて、チームとしても楽になってきた」と成長を口にするのは西田だ。夏以降、白星が増えたことでチームとしてのまとまりが出て、雰囲気も良くなっている。これまでやってきたことが正解だと示すためにも、決勝でも勝利し、全国行きの切符を手にする。
(取材・文 森田将義)
●【特設】高校選手権2022
5日、第101回全国高校サッカー選手権福岡県予選準決勝が行われ、東福岡高が東海大福岡高に3-0で勝利した。決勝では2年連続23回目の選手権出場をかけて、飯塚高と対戦する。
インターハイ予選の準々決勝で対戦した際はPK戦の末、東海大福岡が勝利。MF西田頼(2年)が「インターハイで負けた相手なので、チームに火が付いていた」と振り返る通り、リベンジにかける東福岡の想いは強かったが、冷静にチームとしてやるべきことを全員でこなし、二度目の対戦をきっちり物にした。
とはいえ、楽な試合ではなかった。序盤のペースは東海大福岡。アンカーのMF竹田弘之介(3年)を中心としたビルドアップによって、東福岡のプレスを回避し、エースのFW大森裕介(2年)を中心としたアタッカー陣が、積極的に得点を狙った。勢いに飲まれた東福岡だが、「東海は球際や切り替えで良いので、そこで負けていたら主導権を握られる。そういう部分では負けないようにやれていたと思う」(森重監督)。
「立ち上がりがいつも悪いので、そこが課題かなと思う」と話すFW浦十蔵(3年)はこう続ける。「守備陣が焦っていた部分があった。チームみんなで『プレミアでもこういう試合はあるから』と中で声をかけ合い、徐々に慣れていった結果、自分たちのサッカーができるようになった」。
前半の半ばからは試合の流れを引き寄せようとシュートへの姿勢も出始めた。前半18分にはDF田中大輝(3年)の縦パスから、DFの背後をとった浦が左足シュート。直後にもMF今吉心絆(2年)の右クロスを浦が頭で合わせたが、シュートはGKに阻まれ、得点には至らない。
試合が動いたのは0-0で迎えた後半4分。右サイド高い位置で得たスローインの流れから、MF下川翔世(3年)がゴールネットを揺らした。このゴールでチームに勢いが出た東福岡は前線からの連動したプレスもより効き始める。「ヨーイドンでは勝てないので、次にどこに出て来るか予測したり、出だしというのは意識している」と話す西田とMF榊原寛太(2年)が中盤で拾う場面も増えていく。
11分には浦が快足を活かし、相手ボールを高い位置でカット。そのままゴール前に持ち込むと、上手くGKの視線を引き寄せて、MF楫山拓磨(3年)のゴールをアシスト。25分には左から入ったロングスローをDF園文来(3年)が競り、こぼれ球をDF吉田大晃(3年)が押し込んだ。終盤も交替で入ったMF吉岡拓海(2年)らが溌剌としたプレーを見せた東福岡が、3‐0で試合を終えた。
プレミアリーグを戦う東福岡は準々決勝からの登場。チャレンジャーの立場として挑むプレミアは守備の時間が長いが、挑まれる立場となる選手権は守備を固められることも多い。「雰囲気も違うし、レギュレーションも違うし、プレミアからの切り替えはかなり難しい」(森重監督)。そうした中でもきっちり勝つためには、これまでの積み上げをきちんと発揮できるかが鍵になる。「選手には事細かく、今までの経験してきたことについて話をしている。これまで積み上げてきたことをちゃんと出すのがベース。プレミアでは散々やられてきている中で、強度を高く保って戦えている」(森重監督)。
プレミアでの課題だった決定力不足も準々決勝と準決勝の2試合で7得点と解消しつつある。「夏までは守備ばかりで攻撃にパターンがなくて点が獲れなかった。でも、今はポゼッションで崩すなど色んなパターンで攻撃ができるようになってきた。ボールを保持できるようになってきて、チームとしても楽になってきた」と成長を口にするのは西田だ。夏以降、白星が増えたことでチームとしてのまとまりが出て、雰囲気も良くなっている。これまでやってきたことが正解だと示すためにも、決勝でも勝利し、全国行きの切符を手にする。
★高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチを応援するsfidaは、第101回全国高校サッカー選手権大会のオフィシャルパートナーです。
挑戦し続ける若者を応援したい、挑戦の先にある新たな扉を開くサポートをしたい、そんな想いから第100回大会より全国高校サッカー選手権へ協賛。日本一を目指す高校生たちの挑戦を全力でサポートいたします!
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(取材・文 森田将義)
●【特設】高校選手権2022