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[MOM4097]鹿児島実MF福元一光(2年)_「みんながどこでもできる」鹿実の万能型。アンカー、左でプレーし、勝負を決める

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延長前半3分、決勝点を決めた鹿児島実高MF福元一光(2年=FC KAJITSU出身、5番)がチームメートから祝福を受ける

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[11.11 選手権鹿児島県予選準決勝 鹿児島実高 2-1(延長)鹿児島城西高 白波スタ]

 鹿児島実高の選手たちは、チームの方針で「右サイドと左サイドは両方できるように」(森下和哉監督)するなど、複数のポジションでのプレーを求められている。鹿児島城西高に惜敗したインターハイ予選準決勝から、多くの選手がポジション変更。当時、CBを務めていた福元一光(2年=FC KAJITSU出身)はこの日、アンカーとして先発し、後半途中から左サイドへ移ってヒーローになった。

 1対1の守備が強く、展開力もある福元はアンカーとしてまず守備を意識。だが、「左に出てからは自分が攻撃に行こうと。左(サイド)でアクロバティックなシュートを得意としています」というMFは、その能力の高さを発揮し、逆転劇の主役となった。

 1点を追う後半40+1分、左クロスが上がると、福元はGKとの競り合いで負けないほどの跳躍力を披露。クリアすることを許さず、ゴールエリアにこぼれたボールをCB浅井颯樹(2年)が叩き込んで、劇的な同点ゴールとなった。

 ビッグプレーで同点ゴールを演出した福元はさらに延長前半3分、決勝点を挙げる。MF 木之下昊優(2年)がフワリと上げた右クロスに逆サイドで反応。「木之下から良いボールが上がってきたので、決め切るだけでした。練習からやってきた形だったので」という福元はDFの前に潜り込んでヘディングシュートを放ち、ゴールネットを揺らした。

「(鹿児島実は)みんながどこでもできる」と福元は説明する。中央でもサイドでもプレーできる選手も複数いる中、その一人であるMFは2つのポジションでプレーし、勝負を決める活躍をしてのけた。

 福元は鹿児島実の下部組織であるFC KAJITSU出身。「中高で身についたのは、気持ちの部分です。技術もそうなんですけれども、人に対する思いやりだったり、小さなゴミを拾うとか、そういうところを日頃から徹底してしてきました」。5年間で自身が変化したことを実感。その日常が、逆境で力を発揮させる原動力となった。

 中学時代から憧れていた舞台が選手権。「1年生の時は出水中央に負けて本当に悔しい思いをしたので、2年生になってここに絶対に来ると。FC KAJITSUの頃から選手権に絶対に出たいと思っていた」。鹿児島実は選手権優勝2回、県を代表する名門校だが、「自分たちは挑戦者です。今日はただ1勝しただけなので明日、決勝絶対に勝って全国に行きたいです」と挑戦者として決勝を戦うことを宣言。万能型のMFは、5年間で培ってきたものを全てぶつけて、選手権切符を勝ち取る。

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(取材・文 吉田太郎)

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