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[MOM4102]山梨学院MF臼田康太郎(3年)_県3連覇決定の逆転ゴール、怪我を乗り越えていざ夢の全国へ

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山梨学院高MF臼田康太郎(3年)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ supported by sfida]
[11.12 選手権山梨県予選決勝 山梨学院2-1(延長)帝京三 JITス]

 県3連覇を決めるゴールとなった。山梨学院高は選手権切符を懸けた大一番で帝京三と1-1のまま延長戦へ。延長後半3分、MF臼田康太郎(3年)がセットプレーのこぼれ球を仕留め、優勝を決めた。「最後にああいう形で点を決めることができて、本当に良かった」。自らの手で、全国への切符を掴んでみせた。

 臼田はアンカーとして攻守の要を担った。中盤でのハイボールに対応し、体を張ってセカンドボールを奪取。実力校同士の対戦で拮抗した蹴り合いの展開になる中、臼田の存在がボール支配度の割合を大きく高めた。

 だが、試合は序盤から追いかける展開となる。「先制点を取られるのは想定外だった」(臼田)。前半9分、相手のロングスローはゴール前の絶妙なポジションに飛び、味方がオウンゴール。先制点を奪われた。しかし、早々の失点でチームは逆に落ち着いた。前半終了間際には前線3人が躍動し、FW小棚木蒼大(3年)が同点ゴール。後半40分間では決着つかず、延長戦に突入した。

 1-1で迎えた延長後半3分、その瞬間がやってきた。山梨学院はDF高柳亮吾(2年)が左CKを蹴る。本来、臼田は最後方に残ってピンチを防ぐ役割。しかしこのときは違った。「前日の練習でうまくミートしていた。そういう面でいいイメージがあった」。味方と場所を変わってもらい、PA手前でチャンスに備えると、ボールがこぼれてくる。難しい体勢ながら「自信のある」右足アウトサイドで蹴り込み、ゴール右隅に決め切った。

「チームは一体なので、点を決めたらスタンドのほうに行こうっていうのは思っていた。実行できてよかったです」。疲労も気にせず応援スタンドに一直線。仲間と喜びを分かち合った。「チームメイトたちがスタンドで応援してくれているというのは、心強いですし、感謝しないといけない」。臼田の価値ある逆転ゴールを最後まで守り切り、山梨学院が3年連続で全国切符を掴んだ。

 山梨学院は2年前に選手権で優勝。1年生の臼田は当時コロナ禍で観戦できず、学校でスクリーン越しに見届けた。チームは昨年度も選手権に出場したが、臼田はそこでも参加できなかった。「2年生のとき怪我が多かった。ずっと一番下のチームでやっていて、どん底を味わった」。

 今年ようやく掴んだチャンス。奇しくも自身の今大会初ゴールで、全国への扉をこじ開けてみせた。「全国は夢の舞台。そこで躍動することで、家族やスタッフ、選手に恩返しができる。一戦一戦を力強く戦って、てっぺん目指してがんばりたいと思います」。自信と期待に胸をふくらませ、選手権での活躍を誓った。

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(取材・文 石川祐介)

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