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今度こそ壁を超えて日本一へ。激戦ブロックに入った昌平の鹿島内定CB津久井佳祐「一戦一戦大切に」

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昌平高CB津久井佳祐主将(4番)は日本一を目標に掲げた

「目標である日本一を達成できるように、一戦一戦大切に戦っていきます」。昌平高(埼玉)のCB津久井佳祐主将(3年)は、第101回全国高校サッカー選手権のオンライン抽選会出席後、初の日本一を目標に掲げた。

 昌平はプリンスリーグ関西1部で5位につける近江高(滋賀)と初戦。津久井は代表インタビューの質問に対して「(近江は)プリンスリーグ関西でも結果を残している素晴らしいチームだと思います」と評し、近江のGK野村仁人副主将(3年)は「(昌平は)とても技術の高い選手が多く、とてもワクワクしています」と応えた。

 ともに近年台頭している私立校。中でも昌平はFC LAVIDAとの中高一貫指導によって、7年連続でJリーガーを輩出している。今年も津久井が鹿島、エースMF荒井悠汰(3年)がFC東京へ加入内定。攻守に年代別日本代表候補経験者の名が並び、選手権予選決勝ではMF長準喜(2年)やCB石川穂高(2年)、MF大谷湊斗(1年)といった次世代のプロ候補たちが躍動した。

 今季はプリンスリーグ関東1部で首位を快走し、すでに2位以内と、プレミアリーグプレーオフ進出を確定。またインターハイでは、大会途中に津久井が負傷離脱するアクシデントに見舞われながらも3位に食い込んだ。津久井は「インターハイの負けが悔しすぎたので、そこは昌平のみんな気持ちを持っていると思うので、借りを返してしっかり勝ちたいと思います」。選手権で夏の悔しさを晴らす意気込みだ。

 今、最も勢いのある高校の一つで、今大会の優勝候補の一角。だが、壁に苦しんでいることも確かだ。インターハイは16年に初出場で東福岡高(福岡)や静岡学園高(静岡)を破って4強入りし、18年も青森山田高(青森)に撃ち勝つなど再び4強入りしたが、今年を含めて3度準決勝で全て敗れている。

 また選手権も19年度、20年度と2年連続で準々決勝敗退。今回も互いに勝ち上がれば3回戦でインターハイ王者の前橋育英高(群馬)など、また準々決勝ではインターハイ準々決勝で大苦戦を強いられた大津高(熊本)などが待ち構える激戦ブロックに入った。

 藤島崇之監督は選手権予選優勝後、「同じステージはもういらないので日本一を獲るという目標を持って日々の活動をしています」と語っていた。昌平は3度のインターハイ準決勝も2度の選手権準々決勝も全て1点差で敗戦。あと一歩の敗戦の悔しさを味わいながら、その度に力を積み重ねてきた。この日、津久井が「一戦一戦大切に」と語ったように、まずは目の前の敵を倒すことに集中。そして、今回こそ壁を超え、目標の全国制覇を成し遂げる。
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