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選手権予選決勝に続き、リーグ大一番でもゴール。成立学園の2年生MF横地亮太は“お手本”カンテのように走る

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前半34分、成立学園高MF横地亮太が右足で同点ゴール

[11.27 高円宮杯U-18リーグ東京1部第17節 成立学園高 2-3 國學院久我山高 成立学園鷲宮G]

 選手権予選決勝で決勝点を決めた2年生ボランチが、リーグ戦優勝争いの大一番でも貴重なゴールを決めた。0-1の前半34分、成立学園高は左サイドから崩し、MF渡辺弦(3年)がマイナスのラストパス。これをペナルティアーク付近で受けたMF横地亮太が右足でゴールへ叩き込んだ。

「あそこはフリーでボールが来たので。シュートしか選択肢がないと思って、思い切り振り切りました」と横地。見事な同点ゴールを決めたMFはこの日、ピッチを縦横無尽に走り続けていた。

 ビルドアップに係わりながら、ゴール前、ハイサイドへ飛び出す動き。ゴールを決めたほか、クロスを上げ切り、自陣でボールを奪い取る。「運動量とかも自信あるので、守備とかでも活躍しなければいけないなというのがあります。(自分の良さは)ボランチでもゴールに絡めるとか、運動量とか結構自信があって、守備を2度追い、3度追いしきるところ。(憧れは)海外の選手だったらエンゴロ・カンテ。あの人も自分みたいに小さくて運動量もあるので、本当にお手本になる選手なのでプレー動画を見ています」。

 この日は國學院久我山高のパス回しの上手さに苦戦し、思うようにボールが取れなかったことを反省する。また、自分たちのビルドアップでも、ボランチのところでボールを奪おうとしてくる相手に寄せられ、特に序盤は前向くことができなかった。それでも、MF陣田成琉(3年)が1.5列目から落ちてパスコースを作ってくれたこともあって改善。横地もシンプルにボールをさばくなど、攻撃で主導権を握る時間を増やしていた。

 結果は悔しい惜敗。だが、大一番で存在感を示した2年生は、「いてくれると自分が気持ちよくプレーできる感じです」というMF八木玲主将(3年)や、この日コンビを組んで「やりやすいし、信頼できる選手」と再確認したMF高木淳(3年)と協力、競争しながら成長して選手権へ向かう。

 高校年代で活躍する選手を多く輩出している1FC川越水上公園(埼玉)から、チームの雰囲気の良さやサッカースタイルに魅力を感じて成立学園へ進学。全国舞台から遠ざかっていたことは知っていたが、「チャンスはある」と決めた高校で全国切符を勝ち取った。

「入学して良かったな、成立を選んで良かったなと思います」と語るMFが、「まずは初戦ですね」という開幕戦から目標の舞台で誰よりも走り、攻めて、守って、勝ち続ける。

(取材・文 吉田太郎)
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