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「戦える選手」「見習いたい」神村学園は2年生の強力SBコンビにも注目。左SB吉永夢希&右SB有馬康汰が活躍と日本一を誓う

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神村学園高の強力2年生SBコンビ、左SB吉永夢希(右=ソレッソ熊本出身)と右SB有馬康汰(神村学園中出身)

 第101回全国高校サッカー選手権は31日、2回戦が行われる。出場48校随一の攻撃力を評価されているのが、神村学園高(鹿児島)だ。初戦となる2回戦で山梨学院高(山梨)と対戦。大会最強FW福田師王(3年、ボルシアMG内定)と世代屈指のレフティーMF大迫塁主将(3年、C大阪内定)に注目が集まる。だが、下級生にも逸材がズラリ。ともにスケール感の大きな2年生両SBも注目だ。U-16日本代表としてU17アジアカップ予選を戦った左SB吉永夢希(2年=ソレッソ熊本出身)と大型右SB有馬康汰(2年=神村学園中出身)が仲間であり、ライバルでもあるもう一人の印象や、選手権、将来について語った。

―予選の感想を教えて下さい。
吉永「独特な雰囲気があって、上に行けば行くほど自分のプレーが出せなくなって、そこはもっと練習していかないといけないかなと思っています」
有馬「初めての選手権で自分なりに思い描いていましたが、決勝とか準決勝は自分のプレーが全然できなくて、悔しくて、全国ではやってやるという気持ちです」

―思ったようなプレーができなかった。
吉永「もっと点に絡みたかったんですけれども、そういうプレーができなかったので、それはもっと突き詰めていかないといけないかなと思っています。一本一本のクロスの質を上げることだったり、チャンスがあればシュートも狙っていきたい」
有馬「前に上る回数が決勝は少なくて、自分のサイドからチャンスをなかなか作れなくて、クロスまでも行けなかったので、守備のところももっと切り替え速くして、球際とかももっと強く行ってというところですね」

―選手権ってどういう大会?
吉永「3年生のために、というのが一番大きいです。自分もプロ目指しているので、個人昇格だったり、代表とか狙いながら頑張っていきたい」
有馬「憧れの舞台で神村学園に来たのも選手権に出たいという思いがあって、そこで自分が結果を残してチームを勝たせるとか、自分もどんどん上に上がって行けるように個人的にもしていきたい」

―実際にそのピッチに立つが?
有馬「全国大会の組み合わせが決まって、どこも強いと思うので、一つ一つの試合を隙なくやることが上に行くことに繋がると思うので、一つ一つしっかりと勝って上まで行きたいです」

―自分たちについて。
吉永「仲も良くて、ライバルでもあって、いつも練習でも刺激し合ってやっています」

―吉永君から見た有馬君は?
吉永「守備もガツンと行けてクロスの質も高くて、アグレッシブさもあって戦える選手だと思っています」

―有馬君はどうかな?
有馬「自分も夢希が代表に入ってから意識し始めたんですけれども、自分も代表に入りたいなと。夢希の良いところは縦に行ってクロスも行けるし、シュートもできるし、そこは見習いたい」

―自分たちへの自信は?
吉永「インターハイで全然できなかったので、それが今回の選手権でどう出せるか」
有馬「インターハイ、初戦で負けて何もできなかったので、全国ではやり返したいなと思います」

―吉永君は代表へ行って、どのようなものを持ち帰って来れたかな?
吉永「一つ一つのパスの質にこだわったり、守備の強度だったり、見習うことができました」

―アジアと戦って感じた手応えを教えて下さい。
吉永「縦に行って何回かクロスは上げられたんですけれども、クロスがまだ雑なところがあった。でも、クロスには少し手応えがあります」

―有馬君は吉永君から刺激を受けた部分がある。
有馬「夢希が代表から帰ってきて明らかにスピード感が変わったなという感じで、縦の上がり、スプリントとかのタイミングも良くて、そこはちょっと練習の中でも夢希を見ながら自分も真似しています」

―悔しかった。
有馬「悔しかったですね。でも、夢希は一個下(のU-16代表)というのもあったんで、お互い自分の年代でも入れたらなと思います」

―代表、高校選抜。選手権の活躍次第で可能性がまた広がる。
吉永「高校選抜だったら一個上のU-18の方に入りたいですし、代表も自分の代に入ってやっていきたいです」
有馬「自分も高校選抜とか代表とかに引っ張られるようなプレーを全国でしなければいけない。自信をつけて臨みたいです」

―SBをやるきっかけと、SBの楽しさは?
吉永「2年生になってからやらせてもらって『やれるな』、みたいな。前よりは後ろの方が良いのかなと。それまでは一個前をやっていました。楽しさはフリーでSHにボールが入った時に自分が走れば2対1を作れて、そこでフリーでクロスを上げられることと、前からプレッシャー来るのを剥がすのが自分得意なので、後ろから組み立てられるSBの方がSHよりは楽しめる。(転向して)良かった」
有馬「自分は小学校の頃ボランチをやっていて、中学校の途中くらいからSBになったんですけれども、ちょっとボランチと似ているなという感じでやっていたので違和感は無かったです。SBの楽しさは守備も攻撃もできて、自分の中で一番大事だと思っているので、そのポジションが。そこでどれだけ運動量出してチームに貢献できるか。攻守において、貢献できるところが楽しさだと思います」

―前の選手がヒーローになりがちだけど。
吉永「陰でアシストしたりしてチームを勝たせられれればと思います」
有馬「それはありますね。点取ってその人だけ取り上げられたり。後ろの選手はなかなかその機会がない。自分たちもCKとか、自分も上がって点も取れますし、上がった時にクロスだけじゃなくて入っていってシュートだったり、狙っていきたいです」

―お互いにアドバイスはある?
吉永「コイツ、足が遅いんで。足が速くなれば」
有馬「そんなに速くないですね。(吉永は)代表前は守備だったんですけれども、帰ってきてから変わった」

―将来的にどんなSBになりたい?
吉永「攻撃的で守備もできて、ジョルディ・アルバみたいな。毎回のように点に絡めたり、アシストだったり、点の取れる選手になりたいです」
有馬「自分は日本人だったら酒井宏樹選手が好きなので、やっぱりサイズがあって走れて守備もできて、クロスも。そこを目指しています」

―自分のここは見て欲しい、というところは?
吉永「今、クロスを練習しているのでそこと、上がり下がりの回数とスピードは見て欲しいです」
有馬「自分はクロスと攻撃の係わりとか、守備のところも見て欲しいですね」

―全国大会で対戦したいチームや選手を教えて下さい。
吉永「インターハイで負けたので履正社にリベンジしたいというのはあります」
有馬「自分も履正社です。10番、名願(斗哉)選手を止めたいですね」

―全国大会への意気込みを。
吉永「3年生のために、最後の一緒にやる大会なので、自分がチームのために走って、しっかりと得点に絡んで、しっかり高校選抜やU-17の代表を目指しながら日本一を取れたらなと思います」
有馬「自分、(神村学園の)中等部からいて、長い人は5年間一緒にいて、(大迫)塁さん、(福田)師王さんとか中等部からいて、ずっと仲良くさせてもらっていたので、そこで一緒に日本一を取りたいというのがあります。個人的には大舞台で結果を残せるように。そして、選抜とか代表に入って行けるようにしたいです」

(取材・文 吉田太郎)
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