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岡山学芸館が鬼門・駒沢を“4度目の正直”で突破!難敵・帝京大可児をセットプレーから崩す

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岡山学芸館が初戦を突破した

[12.29 高校選手権1回戦 帝京大可児0-1岡山学芸館 駒沢陸上競技場]

 第101回高校サッカー選手権の1回戦で、岡山学芸館高(岡山)が帝京大可児高(岐阜)を1-0で下した。31日の2回戦は、鹿島学園高(茨城)と対戦する。

 岡山学芸館にとって、駒沢陸上競技場は鬼門になっていた。初出場だった16年度大会の1回戦で山梨学院に0-1で敗戦。3回戦まで進出した18年度大会では、瀬戸内に1-2。そして19年度大会では優勝した静岡学園に初戦で0-6と大敗を喫していた。「日本代表のドーハの歓喜じゃないけど、駒沢の歓喜にしたかった」。“4度目の正直”とばかりに、高原良明監督も気合十分に臨んでいたことを明かす。

 実力拮抗の試合になった。最初に決定機を迎えたのは帝京大可児で、右サイドの崩しからFW永井斗梧(3年)が放ったシュートは、GKに弾かれてポストに当たる。他にも1年生FW加藤隆成がスピード感たっぷりのプレーを披露するなど、序盤は帝京大可児がペースを握った。

 しかし徐々に岡山学芸館も盛り返しを図ると、ロングスローやセットプレーから可能性を探る。前半28分にはMF岡本温叶(3年)が右サイドから蹴ったCKが直接ゴールに入ったかに思われたが、混戦の中でキーパーチャージを取られて、得点が取り消された。

 だがスコアレスで折り返した後半すぐの時間でスコアが動くことになる。岡山学芸館は左サイドで獲得したCKの流れからDF田口大慎(2年)の折り返しをDF井上斗嵩(3年)がスルー。後ろで待っていたDF福井槙(3年)がボレーで蹴り込んで、先制のゴールネットを揺らした。

 反撃したい帝京大可児だが、守りを固める岡山学芸館の守備を崩すことが出来ない。その中で後半28分に右サイドから裏に抜けたMF吉兼伶真(2年)がGKとの1対1を迎えるが、股下を狙ったシュートは、GK平塚仁(2年)が右足に当てて防ぐ。岡山学芸館は完封勝利で鬼門を突破した。

 帝京大可児は3年ぶりの初戦敗退となった。仲井正剛監督も「分かっていたけど、ロングスローやセットプレーを減らさないといけなかった」と敗因を分析し、唇を噛む。ただFW加藤とMF明石望来の1年生コンビや、GK竹内耕平(2年)が可能性のあるプレーをみせたように、来季の戦いへの期待も残した。4大会連続出場と岐阜県での地位を盤石なものにしつつある強豪が、来季のリベンジに備える。

(取材・文 児玉幸洋)
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