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新チーム発足戦の開始10分で前十字靭帯断裂…選手権に戻ってきた帝京大可児の10番永井斗梧「何も出来なくて悔しい」

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FW永井斗梧(3年)は「何も出来なかった」と声を震わせた

[12.29 高校選手権1回戦 帝京大可児0-1岡山学芸館 駒沢陸上競技場]

 最後の瞬間もピッチで迎えた。「自分が点を取ってチームを勝たせたかった。10番をつけさせてもらったのに何も出来なくて悔しいです」。帝京大可児高の10番FW永井斗梧(3年)は声を震わせながら、悔しさを噛みしめた。

 MF鈴木淳之介(湘南)を擁するなど、豊富なタレントがいた昨年度のチームでもレギュラーを掴んでいた永井には、絶対的なエースになることが期待されていた。しかし新チーム始動戦となった今年1月の練習試合で、開始10分に左ひざを負傷。前十字靭帯断裂の大怪我を負ってしまった。

 怪我をした直後はなかなか現実を受け入れることも難しかったという。それでもチームメイトやトレーナー、そして家族の献身的な支えに気持ちを繋ぎとめると、最後の選手権に向けてコンディションを上げることに集中。選手権予選からの復帰にこぎつけていた。

 この日、80分間ピッチに立ち続けたように、膝の状態はもう問題ないという。神奈川大学に進学してサッカーを続けることになるという永井は、「自分はプロを目指している。日本を背負って戦えるようになりたい」と大学の先輩になる日本代表MF伊東純也のような選手になることを誓った。

(取材・文 児玉幸洋)
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