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采配ズバリも18大会ぶり初戦突破は叶わず…北海・島谷制勝監督「もう一度ここに戻ってこれるように」

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(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[12.29 選手権1回戦 北海高 1-1(PK5-6) 国見高 ニッパツ]

 18大会ぶりの初戦突破へあと一歩と迫ったが、惜しくも届かなかった。第101回全国高校サッカー選手権1回戦が29日に行われ、2年連続12回目の出場となった北海高(北海道)は、12年ぶり24回目の出場を果たした古豪・国見高(長崎)と対戦。1-1で突入したPK戦の末、PK5-6で敗れた。

 前半の北海は、長短のパスを使い分けた多彩なパターンで攻める国見に対し、強度の高い守備で対応。一方、攻撃では奪ったボールを簡単に相手に渡すなど、見せ場を多く作れなかった。ハーフタイム直前にはサイドのスペースを突かれて先制点を献上。北海を率いる島谷制勝監督は、消極的だった前半の戦いを敗因の1つに挙げている。

「恐がっているプレーが前半あって、丁寧にやればいいところを、大したプレッシャーも来ていないのに蹴っちゃっているとか、前半はもったいないゲームだったなと思います」

 指揮官はハーフタイム中、恐がらずに顔を上げてプレーすることを選手に伝えるとともに、「一発持っている」という主将MF桜庭平良(3年)を右サイドハーフから前線へ。これがハマったのは後半27分だった。

 右サイドでボールを受けた桜庭が強気なドリブルで中央へ切れ込み、ペナルティエリア手前まで運んだところで左足を一閃。グラウンダーのシュートをゴール左隅に突き刺し、1-1とゲームを振り出しに戻した。

 同点のまま時間が経過すると、島谷監督は後半40分にPK戦を見据えてGK葉原慶太(3年)を投入する。葉原は起用に応え、先攻の国見1人目のシュートを見事にストップ。しかし、その後は6人連続で決められ、最終的にPK5-6で1回戦敗退となった。

「一喜一憂しないでやりたかったんですけど、PKは正直運もあるので、こればっかりは子どもたちを責められないかなと思います」

 選手たちを擁護した島谷監督は創部100周年となる来年に向け、「(スタメンで)2年生が6人出ている若いチームなので、この悔しさとかダメだった経験を含めて、しっかりもう一度ここに戻ってこれるように頑張りたいなと思います」とリベンジを誓った。

(取材・文 阿部哲也)
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