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米子北が4大会ぶりに選手権初戦を突破! 一時同点に追いつかれるも即勝ち越しで松本国際を撃破

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米子北高が接戦を制す

[12.29 選手権1回戦 松本国際 1-2 米子北 等々力]

 第101回全国高校サッカー選手権は29日、各地で1回戦を行った。等々力競技場の第2試合では米子北高(鳥取)が松本国際高(長野)に2-1で勝利。31日の2回戦では日大藤沢高(神奈川)と対戦する。

 2年前の大敗から選手権の舞台に戻ってきた松本国際は、3-4-1-2の布陣を敷く。GK丸山大貴(3年)、3バックは左からDF川崎楓太(3年)、DF山田優太(3年)、DF元木竜矢(3年)。ボランチ2枚はMF二木楓(3年)とMF三浦大和(3年)。左WBはDF北村健(3年)、右WBはFW岸琢人(3年)。FW佐々木晄汰(2年)がトップ下で、2トップはMF矢越俊哉(3年)とFW高城泰史(3年)になった。

 来季の高円宮杯プレミアリーグ昇格を決めた米子北は、3年連続で初戦敗退となった選手権でのリベンジを狙う。4-4-2の布陣で、GK畠山壮哉(3年)、4バックは左からDF野田徹生(3年)、DF倉田大雅(3年)、DF森川和軌(3年)、DF梶磨佐志(2年)。ボランチ2枚はMF上原颯太(2年)とMF仲田堅信(2年)。左サイドはMF中井唯斗(3年)、右サイドはMF浅野颯真(3年)。2トップはFW福田秀人(3年)とFW小橋川海斗(3年)となった。

 前半は米子北がペースを握る。松本国際にシュートを打たせず、ゴールを狙い続けた。前半アディショナルタイムに均衡を破る。福田と仲田の連係から、最後はPA手前に福田がボールを落とす。待ち構えていた上原が右足を一閃。ボールはゴール左ポストを叩きながらゴールラインを割り、待望の先制ゴールとなった。

 松本国際は前半シュート0本で後半に折り返す。後半からはゲームメイク力に長けた矢越が低い位置でボールを収め、起点となっていく。すると、この策が功を奏す。後半31分、矢越が中盤でボールを持ちながら隙を突いて前線にパス。高城がボールを収め、PA右にパスを出す。反応したのは岸。粘り強い切り返しで相手を翻弄し、体勢を崩しながら意地のシュートをゴールに流し込んだ。

 試合は振り出しに戻る。だが、米子北がすかさずリードを奪った。後半33分、仲田と福田のパスワークでボールはPA左へ。最後はフリーの中井が左足を一閃。ゴール右隅に突き刺し、2-1と勝ち越した。

 米子北が初戦敗退のジンクスを破り、2-1で勝利。一方、松本国際は2年越しで初戦突破とはならなかった。

 米子北の中村真吾監督は、同点のシーンでPKも想定。しかし「考えているうちに入ったのでホッとしました」と安堵の表情を浮かべた。3年連続の選手権初戦敗退から念願の2回戦へ。「すごくうれしいです。3年生には1日でも長く試合をさせてやりたい。特別な思いもありますから、勝てたことは本当にうれしい」。次戦は198cmのFW森重陽介を擁する日大藤沢高(神奈川)が相手だ。「この2日で変わるわけではない。しっかりやってくれると信じていますし、がんばりに期待をしている」と期待を寄せた。

 松本国際の勝沢勝監督は「やってきたことをやればチャンスは作れるという風に前半を終わりたかったが、すばらしいミドルだった」と相手の先制シーンを評価。その一方で、教え子たちにもねぎらいの言葉をかける。「(対戦相手が決定してからの)1か月間の成長を褒めたい。目標設定をして、自分を変えるためにトレーニングをしてきた。その努力を褒めたい」。負けはしたが、準備段階から本番までの歩んできた道のりを手放しで称えた。

(取材・文 石川祐介)
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