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[MOM4171]大津GK西星哉(3年)_「ここで止めたらヒーロー」絶体絶命のPK戦で形勢大逆転2連続スーパーセーブ

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大津高GK西星哉(3年) (写真協力『高校サッカー年鑑』)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ supported by sfida]
[12.31 選手権2回戦 浜松開誠館 1-1(PK3-4)大津 浦和駒場]

 PK戦での大逆転勝利を、まさしくその手で掴み取った。1-1でPK戦に突入した大津高だが、1人目のキッカーが失敗。浜松開誠館高には3人目まで決められ、絶体絶命のピンチを迎えた。だが、GK西星哉(3年)の2本連続PKセーブで形勢逆転。「ここで止めたらヒーローだと思った」(西)。今年はU-17日本代表にも選出された守護神が、劇的勝利の立役者となった。

 前回大会で準優勝の大津は、今大会でも優勝候補。1回戦はシードとなり、2回戦から満を持して登場した。だが、浜松開誠館が得意とするプレスに大苦戦。思うような攻撃が展開できない中、逆に前半終了間際には失点を喫する。後半からは追いかける展開が続いた。

 後半40分間も苦しい時間は続いたものの、終了間際にMF中馬颯太(3年)が待望の同点ゴール。1-1と振り出しに戻り、そのまま後半が終了した。だが、PK戦でも追いかける展開になる。先攻・大津の1人目キッカー、エースのFW小林俊瑛(3年)がまさかの失敗。またしても逆境となった。

 3人目を終えた時点で2-3。先攻の大津は4人目のキッカーが決め、3-3で後攻・浜松開誠館の番になる。すると、相手の4人目のキッカーがポイントにボールを置こうとしたとき、その目線の先でしゃがんだGK西の目が光る。「(ボールを)下に置いたときに(自分を)見るかなと思って、ずっと見ていた」。少しでも相手の心を乱そうと試みた。「プレッシャーを相手にかけないといけない。自分を大きく見せたいので、どこに蹴るのか相手の目を見る。相手の目線はけっこう見ています」。

 そして、相手が蹴り出すときに目があった。「直感的に左だなと思いました」。コースはドンピシャでPKストップ成功。GK西は相手の5人目も同様の形で止めてみせ、得点は逆転する。4-3でPK戦を制し、3回戦進出が決定した。

 PK戦のとき、大津のスタンドで西の名前を呼ぶ声が響いた。今大会では声出し応援が部員らの限定エリアで再開。「自分たちの気持ちも高まる。背中を押されているのは感じた」と感謝を示す。「ここで止めたらヒーローだと思った。地元で応援してくれる人たちにいいところを見せられた」。今度こそ頂点にたどり着くために、一人ひとりの“超越”が求められる。まずは初戦、守護神がスーパーセーブでチームの危機を救ってみせた。

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(取材・文 石川祐介)


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