beacon

[MOM4188]青森山田GK鈴木将永(2年)_誕生日翌日に大仕事!後半AT投入の“PKキーパー”が2本ストップ

このエントリーをはてなブックマークに追加

PK戦で2本ストップしたGK鈴木将永(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ supported by sfida]
[1.2 選手権3回戦 青森山田 1-1(PK4-2)国見 等々力]

 元日が誕生日だった背番号1がその翌日に大仕事をやってのけた。青森山田高(青森)は1-1で迎えた後半アディショナルタイムにGK葛西淳(3年)を下げ、「事前合宿からPKに関して状態が良かった」(正木昌宣監督)というGK鈴木将永(2年)を投入。その鈴木が国見の2人目、4人目のキックを見事にストップし、前回王者が5年連続の準々決勝進出を決めた。

「PKは得意だし、春からPK戦で止めてきている結果があった。自信を持ってやっていた」。そう胸を張る鈴木は、17歳の誕生日だった前日から「PK戦で出るかもしれないと昨日のうちから準備していたし、落ち着いて入れた」とイメージ作りに余念がなかった。

 相手の国見は1回戦、2回戦と2試合連続でPK戦を制して勝ち上がってきており、キッカーの情報についてはコーチからも共有されていたが、「(国見のキッカーが)前回はどっちに蹴っていたとか、変に考えるとうまくいかないかなと思って、自分の感覚を信じた」と、過去のデータにとらわれず、自分自身と向き合った結果の2セーブだった。

 PKキーパーとしての自分を受け入れるまでには葛藤もあった。今季のプレミアリーグEAST開幕戦からゴールを守り、初戦敗退に終わった夏の全国高校総体(インターハイ)でも守護神を務めたが、9月に右足甲を骨折。長期離脱を強いられ、正GKの座を葛西に奪われた。

 1学年後輩になる鈴木は葛西とともに青森山田中から進学。「一緒にやってきて5年になる。影響を受けながら、ライバルとしてやってきた」という2人だが、「今は(葛西が)スタメンで出ていて、彼もたくさんの努力をして上がってきた。そこはリスペクトしているし、試合が始まれば信じてやっている」とベンチから見つめてきた。

「スタメンを取れなくて、どうにかして試合に出て自分の名前、価値を上げていこうと思った。PKならPKでもいい。自分のやるべきことをやろうと」。80分間は葛西を信頼し、PK戦になれば自分が止める。「全国が始まる前からPKキーパーとして出るのかなと考えていた。最後に出て無失点で抑えて、PKを止めて勝つ。そのイメージをしていた」。その言葉どおりのプレーだった。

「17歳になって最初の試合でいいスタートを切れた」。そう笑顔を見せた鈴木だが、「まだ大会が終わったわけじゃないし、優勝したわけでもない。次に向けていい準備をしたい」と気持ちを切り替える。準々決勝の相手はFW福田師王、MF大迫塁らを擁する神村学園。どんな展開になろうとも、最後は再び自分がゴール前に立ちはだかる覚悟だ。

★高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチを応援するsfidaは、第101回全国高校サッカー選手権大会のオフィシャルパートナーです。


 挑戦し続ける若者を応援したい、挑戦の先にある新たな扉を開くサポートをしたい、そんな想いから第100回大会より全国高校サッカー選手権へ協賛。日本一を目指す高校生たちの挑戦を全力でサポートいたします!

第101回全国高校サッカー選手権 sfida特設ページはこちら!

(取材・文 西山紘平)

●【特設】高校選手権2022

TOP