beacon

鎌田大地が母校・東山の8強入りを現地で”お忍び観戦”…選手も驚き「知らなかった」「会いたかった」

このエントリーをはてなブックマークに追加

ベスト8入りを果たした東山高

[1.2 選手権3回戦 高川学園高 0-2 東山高 柏の葉]

 日本代表MF鎌田大地(フランクフルト)をOBに持つ東山高が2日、全国高校選手権3回戦で高川学園高を2-0で下し、前回大会に並ぶ同校史上最高タイのベスト8入りを果たした。試合後、鎌田は自身のインスタグラム(@kamadadaichi)のストーリーズ機能で「東山おめでとう」とピッチ上の写真を添えて投稿。福重良一監督によると、鎌田は試合が行われた県立柏の葉公園総合競技場まで応援に訪れていたという。

 ウェットな関係をあまり表に出さない鎌田らしく、選手にも知らされていなかったというサプライズ観戦。試合後の取材エリアでは選手たちが口々に「聞いてなかった」「知らなかった」と驚いた様子を見せた。OBの観戦でよく見られるロッカールームなどでの激励もなし。そのことを報道陣に問われた指揮官は「アイツがそんなことするわけないでしょう」と笑っていた。

 それでも選手たちからは「気にしてくださってるということが嬉しい」(DF新谷陸斗主将)と喜びの声が聞かれた。ブンデスリーガやUEFAチャンピオンズリーグといった世界の第一線でプレーし、カタールW杯でも中心選手として全4試合に先発したトップレベルの選手が自分たちのプレーを見ていたという事実は、大きなモチベーションになったようだ。

 この日、セットプレーから先制ゴールを決めたDF石井亜錬(3年)は「会いたかった」と惜しみつつも、「東山高校から出て世界で戦えるところを見せてくれて尊敬している。W杯は全員で見ていた。鎌田選手の活躍は刺激になった」と目を輝かせた。

 また1ゴール1アシストの大活躍を見せたMF真田蓮司(3年)は「東山としてここ最近全国に出られているけど、OBがいたからこそちょっとずつ強くなっている。OBの選手たちがいたからこそ、今の自分たちがいるので感謝している」とコメント。「東山から海外に行けることを鎌田選手が示してくれた。自分も行けるように頑張っていきたい」と意気込んだ。

 さらに主将の新谷は「東山高校という名前を背負って戦えることに誇りを持っている。でも、その東山高校がまだ日本一になっていないということで、自分たちがその歴史を刻もうと一番に思ってこの大会に臨んでいる」と熱弁。偉大なOBの応援も力に変え、史上初のベスト4、そして日本一へと駆け上がっていく構えだ。

(取材・文 竹内達也)
▼関連リンク
●【特設】高校選手権2022

TOP