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[MOM4189]神村学園GK広川豪琉(3年)_渾身のPKセーブ、直前に大迫塁から受け取った“腕章”の意味

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腕章を巻く神村学園高GK広川豪琉(3年/左)(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.2 選手権3回戦 日大藤沢 1-1(PK3-5) 神村学園 等々力]

 PK戦でキャプテンから腕章を渡された。その直後、見事に勝利を決定づけるPKセーブ。神村学園高GK広川豪琉(3年)は「おれしか止めれないという気持ちでした」と振り返った。

 注目対決は1-1のまま80分間で決着つかず、PK戦に突入した。先攻の神村学園は1人目のキッカーにキャプテンMF大迫塁(3年)が登場。セレッソ大阪加入内定のレフティーは冷静なシュートで見事成功させる。そして今度はGKが活躍する番。GK広川は後攻・日大藤沢高の1人目を好セーブで止め切る。チームに勢いを与え、そのまま5人全員成功で勝利を掴んだ。

 1人目のキックを成功させた後、大迫はGK広川に自らのキャプテンマークを渡していた。「6年前に(高橋)大悟さんがしていたのを見て、これいいなと。PKはGKが主役。ヒーローになってこいという気持ちを込めて渡しました」(大迫)。キャプテンの思いを受け、守護神は奮い立つ。「塁からチームを助けてくれと言われた。ここはおれがやるしかない。おれしか止めれないという気持ちでした」(広川)。

 PK戦には不思議と自信があったという。幼少から父親に「おまえは持っていると言われていた」ことも理由のひとつかもしれない。日大藤沢の1人目と対峙したとき、広川は笑みをこぼした。「自分のゾーンに相手を持ってこさせた」。相手の助走を読み、あとは感覚を信じる。左にジャンプしてシュートを止めた。

 2006年度以来のベスト4まであと一勝。そしてそのときは、体調不良で不在の有村圭一郎監督が帰ってくる予定だ。「国立まであとひとつ。どこが勝ってきても、自分たちが勝つという気持ちを見せる。有村先生ともう一度、国立でサッカーができるようにいい準備をします」。指揮官との再会を果たすため、次戦の一勝を誓った。

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(取材・文 石川祐介)

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