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“二刀流”から失点と得点…神村学園DF大川翔が逆襲の同点ゴール「自分の失点は、絶対に自分で取り返す」

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神村学園高DF大川翔(3年/右)(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.2 選手権3回戦 日大藤沢 1-1(PK3-5) 神村学園 等々力]

 “二刀流”FW森重陽介(3年/清水内定)にマークを剥がされ、先制ゴールを決められた。だが、自らのシュートで森重のブロックを打ち破った。神村学園高DF大川翔(3年)は「自分のゴールでチームを勢いづけさせられたことはよかった」と振り返った。

 198cmのヘディングシュートを浴びた。スコアレスで迎えた後半11分に日大藤沢にCKのチャンス。大川のマークは森重。しかしボールが蹴り上げられると、スルスルとゴール前への進入を許し、ジャンプされると時すでに遅し。警戒していたヘディングからのゴールを決められ、先制点を奪われた。

「マークを外して、自分のせいで失点してしまった」。だが、落ち込んでいる時間はない。失点から4分後、ゴールを狙って敵陣まで詰めた大川のもとにボールがやってきた。「絶対に自分で取り返すという気持ちで待っていたら、ボールがいいところに飛んできた。その気持ちをボールに込めた」。

 大川は迷うことなく右足でダイレクトシュートを放つ。ゴールラインに立ちはだかるのは“二刀流”としてCBに移動していた森重。だが大川のシュートが気持ちで上回った。森重のブロックを圧し切り、ゴールネットを揺らす。1-1の同点に追いついた。

「自分のゴールで、チームを勢いづけさせられたことはよかった」と大川。接戦はPK戦の末、神村学園が制した。「チームで粘り強く戦って、しっかり勝ち切れたのでよかった」。勝利に安堵の表情を浮かべつつ、気持ちは次戦に向ける。「自分たちの目標は日本一。そこを目指して一試合一試合全力で」。積み重ねた勢いとともに、頂点まで駆け上がる。

(取材・文 石川祐介)
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