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前回準優勝の大津が夏の王者・前橋育英撃破!PK戦制し、2年連続準決勝進出!

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大津高が準決勝進出。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[1.4 選手権準々決勝 前橋育英高 0-0(PK4-5)大津高 駒場]

 大津が夏の王者倒して4強入り! 第101回全国高校サッカー選手権は4日、準々決勝を行った。インターハイ優勝校の前橋育英高(群馬)と前回大会準優勝校・大津高(熊本)とのビッグマッチ。0-0で突入したPK戦の末、大津が5-4で勝った。

 前回大会準々決勝の再戦。1年前敗れている前橋育英は3回戦・昌平高(埼玉)との大一番から先発2人を入れ替えた。GK雨野颯真(2年)、右SB井上駿也真(3年)、CB齋藤駿(3年)、CB杉山陽太(3年)、左SB山内恭輔(3年)、中盤はU-18日本代表MF徳永涼主将(3年)と青柳龍次郎(3年)のダブルボランチ。U-17日本代表右SH小池直矢(3年)、左SH大久保帆人(3年)、2トップはU-17日本高校選抜候補FW高足善(3年)と今大会3得点で得点ランキング首位の山本颯太(3年)がコンビを組んだ。

 一方の大津は中盤の要・MF浅野力愛(3年)が累積警告で出場停止。先発はU-17日本代表GK西星哉(3年)、右SB坂本翼(3年)、CB野田翔升(3年)、U-17日本代表CB碇明日麻(2年)、左SB田辺幸久(2年)、中盤は坂本龍之介(3年)と井伊虎太郎(3年)のダブルボランチ、U-17日本高校選抜右SH田原瑠衣(3年)、左SH香山太良(3年)、2トップにU-19日本代表候補FW小林俊瑛(3年)とFW山下基成(3年)が構えた。

 立ち上がりは大津がやや優勢に試合を進める。長短のパスを織り交ぜて最前線の小林、サイドへボールを運び、サイド攻撃へ持ち込む。14分には右サイドからのパス交換でSB坂本が一気にPAへ侵入し、右足シュート。17分には左の香山のクロスを山下がダイレクトで合わせた。

 対する前橋育英は山本と高足の2トップが前線で存在感。山本が再三前線でボールを収め、高足が鋭い仕掛けでDFを振り切ろうとする。両校ともに切り替え速い攻防が続く中、徐々に前橋育英がボール保持の時間を増加。青柳のループパスを起点とした攻撃から高足がフィニッシュへ持ち込んだほか、39分にはクロスのこぼれ球を青柳が左足で狙う。

 互いに攻守のクオリティ、献身性も高い好ゲーム。その上で前橋育英の左SB山内、大津の右SB坂本の対人守備の強さ、前橋育英MF小池の鋭い仕掛けや徳永のサイドチェンジ、大津MF田原のキープ力など個性も発揮されていた。
 
 0-0で折り返したゲームは後半、膠着。前橋育英は12分、大久保とMF堀川直人(3年)を入れ替える。直後の15分には左サイドへ移った小池がPAで奪い返し、山本が決定的な右足シュート。一方、なかなか攻撃に人数を掛けられずにいた大津は16分、香山とMF岩崎大翔(3年)を入れ替える。

 18分、前橋育英にアクシデント。味方の弱いパスを取り戻そうとした小池が遅れてタックルしてしまい、2枚目のイエローカードを受けてしまう。数的不利を強いられた前橋育英だが、ボールを保持。23分には山本がシュートへ持ち込むなど、流れを相手に渡さない。

 大津は24分、田原と初戦のヒーロー・MF中馬颯太(3年)をチェンジ。その大津は27分、右サイドへの展開から岩崎がクロスを上げる。これをニアの山下が頭で合わせるが、前橋育英GK雨野がビッグセーブ。逆に前橋育英は堀川が連続シュートを放つなど1点を目指し続ける。

 大津は33分、山下とMF稲田翼(2年)を交代。前橋育英のパスミスが増えて大津がアタックする回数を増やすが、前橋育英は齋藤を中心としたDF陣が得点を許さない。前橋育英は40分、高足と杉山に代えて日本高校選抜MF根津元輝(3年)とDFポンセ尾森才旺(3年)を投入。0-0のまま前後半の80分を終えると、迎えたPK戦で大津はGK西が2人目を止める。そして5人全員が成功した大津がPK戦を5-4で制し、準決勝に進出した。 

(取材・文 吉田太郎)
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