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瞬時の判断で青森山田の隙を突いた神村学園MF大迫塁「自分が触ることで得点の確率が上がる」

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精度の高い左足のキックで同点ゴールの起点となった神村学園MF大迫塁

[1.4 選手権準々決勝 青森山田 1-2 神村学園 等々力]

 一瞬の判断で同点ゴールを呼び込んだ。後半16分、青森山田の決定機でFW小湊絆(3年)のシュートが枠を外れた直後だった。神村学園高(鹿児島)のゴールキックの場面で中盤のMF大迫塁主将(3年、C大阪内定)がするすると自陣PAに近づき、GK広川豪琉(3年)からパスを受けると、左足で一気に前線にロングフィードを送った。

 これをFW福田師王(3年、ボルシアMG内定)が胸で落とし、ゴール前に抜け出したFW西丸道人(2年)が左足で同点ゴール。大迫は「自分から始まるのが神村学園の攻撃。自分がボールに触ってリズムを作ろうと思ったし、自分が触ることで得点の確率が上がる気がしてやっている」と胸を張る。まさにピンチのあとにチャンスあり。青森山田の一瞬の隙を突いた。

 同点ゴールのあとはスタンドに向かって両腕を上げた。「スタンドの観客をあおって、神村学園の雰囲気にしようと思った。その5分後ぐらいに点が入って、一気に神村学園のペースにできたと思う」。後半20分にエースの福田が勝ち越しゴール。5分間の連続ゴールで試合をひっくり返し、前回王者を逆転で破った。

 神村学園にとって、2006年度以来、16年ぶりのベスト4。今大会はここまで有村圭一郎監督が体調不良で不在だったが、7日の準決勝から復帰する予定となっている。大迫は「次から有村先生、今村先生(今村龍介コーチ)が帰ってくる。先生方がそろって100%の状態で国立に臨める。しっかり岡山学芸館に勝ちたい」と力強く誓った。

(取材・文 西山紘平)

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