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国立で目指すのは、エースとしての活躍。東山MF阪田澪哉は決勝でのC大阪内定対決にも期待

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東山高の10番、C大阪内定MF阪田澪哉は準決勝、決勝でエースとしての活躍を目指す。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[1.4 全国高校選手権準々決勝 東山高 0-0(PK4-3)日体大柏高 駒場]

 目標の日本一まであと2つ。東山高(京都)のC大阪内定MF阪田澪哉(3年、U-18日本代表)は、エースとしての活躍でチームを選手権制覇へ導く意気込みだ。

 この日は前半12分、ペナルティアークでパスを受けるとわずかにDFをずらして強烈な右足シュート。やや劣勢の時間が続いたが、後半17分には縦への仕掛けからクロスを上げ切り、28分には個の力で左サイドを攻略する。決して回数は多くなかったものの、一発のあるところを示していた。

 DFを一瞬で置き去りにするような高速ドリブルや鋭い抜け出しが特長。主にサイドアタッカーを務めるが、得点能力が高く、崩しに係る上手さやFKを直接決めるようなキック精度も併せ持つ。

 その阪田は、2人目として登場したPK戦で正確なシュートを決めて勝利に貢献。コンディション面やプレー面で悩んでいた春夏から改善し、状態を上げてきたMFは「今大会、自分で言うのもなんですけれども、良い感じで来ているかなと思います」と手応えを口にする。この日、東山の歴史を変える4強入りを果たしたが、エースの目標はさらに上、日本一だ。

「日本一という目標がある。今日勝って緩まってしまう部分があるんですけれども、もう一回気を引き締めて、日本一という目標を意識して頑張っていきたい」と力を込めた。準決勝はU-17日本高校選抜でチームメートだったFW小林俊瑛主将(3年)擁する大津高(熊本)との一戦だ。

「(小林は大津の)エースだと思うので、東山のエースとして負けていられないな、と思います」と阪田。準決勝を勝ち抜き、決勝で来季からのチームメートと戦うことを楽しみにしている。

 今回の選手権に出場したJリーグクラブ内定選手は9選手。準々決勝終了時点で残っているのは阪田と、同じくC大阪内定の神村学園高(鹿児島)MF大迫塁(3年)の2人だけだ。阪田は「来季から一緒に頑張るチームメート。やっぱり決勝で(大迫と)やりたいなと思いますし、決勝でバチバチやれたら良いなと思います」と語った。

 ここから先の戦いで自分自身に求めるのはチームが助かるプレーや、チームを勝たせるプレー。「自分が点を取るというところでチームが助かるプレーだったりはもっと見せないといけない。スピードのある選手はたくさんいると思うんですけれども、その中で結果を残せる選手というところを目指しているので、国立の舞台で自分が得点を決めてチームを勝たせることを意識していきたい」。東山のエースはチームのために走って、決める。

(取材・文 吉田太郎)
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