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壮絶3-3!PK戦制した岡山学芸館が初の決勝進出!神村学園は福田、大迫ゴールも準決勝敗退に

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岡山学芸館高が初の決勝進出! (写真協力=高校サッカー年鑑)

[1.7 全国高校選手権準決勝 神村学園高 3-3(PK1-4)岡山学芸館高 国立]

 岡山学芸館が初の決勝進出! 第101回全国高校サッカー選手権は7日、東京・国立競技場で準決勝を行い、第1試合でともに初の決勝進出を狙う神村学園高(鹿児島)と岡山学芸館高(岡山)が激突。3-3で突入したPK戦の末、岡山学芸館が4-1で勝ち、同校初、岡山県勢にとって16年ぶりの決勝進出を決めた。

 神村学園は準々決勝で前回大会優勝校の青森山田高(青森)に逆転勝ちし、16年ぶりの4強入り。先発はGK広川豪琉(3年)、右SB有馬康汰(2年)、CB大川翔(3年)、CB中江小次郎(3年)、左SB吉永夢希(2年、U-16日本代表)。中盤は笠置潤(3年)がアンカー気味に構え、そのやや前方にC大阪内定MF大迫塁主将(3年、日本高校選抜)が位置。右SH積歩門(3年)、左SH金城蓮央(1年)、2トップは西丸道人(2年)とドイツ・ボルシアMG内定FW福田師王(3年、U-19日本代表候補)がコンビを組んだ。

 一方の岡山学芸館は、3回戦でプレミアリーグ勢の履正社高(大阪)を破るなど初の8強、そして4強進出。初となる国立準決勝の先発はGK平塚仁(2年)、右SB福井槙(3年)、CB田口大慎(3年)、CB井上斗嵩主将(3年)、左SB中尾誉(3年)、中盤は木村匡吾(3年、U-17日本高校選抜候補)と山田蒼(3年)のダブルボランチ、右SH岡本温叶(3年)、左SH田邉望(2年)、トップ下が田口裕真(2年)、1トップを今井拓人(3年)が務めた。

 前半2分、神村学園は大迫の左CKからフリーの中江が決定的なヘッドを放つが左外。逆に岡山学芸館は5分、右サイドから仕掛けた今井が左足シュートでCKを獲得する。左CKの流れから左サイドに残っていた岡本がグラウンダーのラストパス。これに反応した田口裕が左足シュートをねじ込み、リードを奪った。

 先制して流れに乗った岡山学芸館の良いリズムが続く前半に。ボールは神村学園に保持されていたものの、木村と山田のダブルボランチの奪い返しで健闘し、中尾と福井の両SBが穴を作らずに守り続ける。

 神村学園は最前線の福田がロングボールを3度4度と胸トラップでボールを収めて攻撃の起点に。ここから相手を押し込み、金城や積がシュート。GK平塚の好守などで守った岡山学芸館も押し返し、コンビネーションから田口裕がチャンスを迎える。

 38分、神村学園が同点に追いつく。幾度もボール奪取を見せていた笠置が再びインターセプト。大迫が素早く福田につけると、落としを受けた金城が右足を振り抜く。GKの弾いたボールを福田が右足で押し込んだ。

福田は得点ランキング首位に並ぶ3得点目。神村学園は直後に積と金城を右SH高橋修斗(2年)、左SH名和田我空(1年、U-16日本代表)と入れ替える。42分には名和田の右足ミドルがクロスバーを叩いた。

 後半、神村学園がボールを保持するが、岡山学芸館は井上を中心に弾き返して速攻へ。神村学園は7分、大迫の左足クロスが福田に通るが、福田の右足シュートはわずかに右へ外れた。それでも、名和田の投入でボールがより動くようになった神村学園が注目レフティーの選手権初ゴールで逆転に成功する。

 後半14分、神村学園は高橋が右中間でFKを獲得。これを大迫が左足で狙うと、DFをかすめたボールはゴールネットに吸い込まれた。だが、岡山学芸館はすぐ同点に追いつく。17分、連続攻撃から山田が左のポケットを突いてマイナスのラストパス。これを受けた今井がターンからの右足シュートを決めて2-2とした。

 意地と意地の撃ち合い。神村学園は24分、大迫の右CKを中江が頭で合わせて勝ち越し。だが、岡山学芸館は25分に田邉とMF木下瑠己(2年)を入れ替えると27分、速攻から左サイドを田口裕と今井のコンビで打開する。逆サイドから走り込んだ岡本へのラストパスはわずかにズレたが、持ち直した岡本が左足一閃。鮮やかな左足シュートがゴールを左隅に決まり、3-3となった。

 流れは岡山学芸館。だが、39分に高橋とMF下川温大(2年)を入れ替えた神村学園も譲らない。岡山学芸館も決定打を打たせずに90分間を終了。決着はPK戦に委ねられた。先攻・神村学園2人目・西丸のシュートがポスト。さらに3人目・福田のシュートを岡山学芸館GK平塚がストップする。最後は岡山学芸館の4人目、井上が決めて4-1。岡山学芸館が初の決勝進出を決めた。

(取材・文 吉田太郎)
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