beacon

[MOM4199]東山GK佐藤瑞起(3年)_優勝王手のPKセーブ「強いチームはPK戦でも絶対に勝つ」

このエントリーをはてなブックマークに追加

東山高GK佐藤瑞起(3年)(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ supported by sfida]
[1.7 選手権準決勝 東山 1-1(PK4-2)大津 国立]

 自らの手で歴史を切り拓いた。東山高は前年度に果たしたベスト8の壁を越える快進撃。準決勝では準々決勝に続くPK戦となったが、GK佐藤瑞起(3年)が2度もPKストップを果たす。「絶対に自分が止めて、チームを決勝に連れていくという強い気持ちを持ってPK戦に挑みました」。守護神の活躍で初の決勝進出を決めた。

 追いかける展開となった。前半39分、大津にサイドの突破を許してクロスを上げられると、MF井伊虎太郎(3年)のシュートを食らった。“聖地”国立競技場でプレーするのは初めて。「初めは少し雰囲気に飲まれたかもしれない」(佐藤)。しかし、失点は味方が得点という形で帳消しにする。後半18分、セットプレーからMF松橋啓太(3年)が同点ゴールを挙げ、試合を振り出しに戻した。

「後半は僕たちのサッカーができた」(佐藤)。その後は相手の強力攻撃陣の決定機を防ぐ。だが両者ともに追加点を挙げられず、90分間で決着がつかなかったため、準々決勝に続いてPK戦となった。

 準々決勝もPK戦で決着がついた。そのときは佐藤が相手の5人目を止め切り、勝利に貢献。その成功体験が自信をもたらす。「うわ、PKだ……という気持ちになったらGKとしてはだめ。またPKが来ても絶対に勝って、ヒーローになってやるんだという強い気持ちを持って挑みました」。

 佐藤は2人目を左への横っ飛びから両手でセーブし切ると、さらに4人目は左に飛びながら下半身で止め切る。「相手の情報も少し取り入れて、最後は自分の思うほうに飛べと任されている。自分の意思で飛びました」。相手のシュートを受ける前には相手選手をグータッチに誘うなど、プレッシャーもお手の物。「PK戦はGKが一番。自分が集中してPK戦に入りました」と雰囲気を支配してみせた。

「一本止めていたので、もう一本止めたら絶対にみんなが決めてくれると信じていた」。守護神から背中を後押しされた仲間たちが最後に奮闘。3-2で迎えた東山の4人目キッカーMF松橋啓太(3年)が決め、4-2で初の決勝進出を決めた。

 残り一試合で高校日本一の座につく。守護神はまず完封を目指す。それでも強豪を相手に再びPK戦にもつれ込むかもしれない。だが「強いチームはPK戦でも絶対に勝つ」(佐藤)。どんな形でも、最後までピッチに立った者が高校最強だ。「必ず勝って高校サッカーを終わりたい」。最後の一勝に向け、力強く意気込んだ。

★高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチを応援するsfidaは、第101回全国高校サッカー選手権大会のオフィシャルパートナーです。


 挑戦し続ける若者を応援したい、挑戦の先にある新たな扉を開くサポートをしたい、そんな想いから第100回大会より全国高校サッカー選手権へ協賛。日本一を目指す高校生たちの挑戦を全力でサポートいたします!

第101回全国高校サッカー選手権 sfida特設ページはこちら!

(取材・文 石川祐介)

●【特設】高校選手権2022

TOP