beacon

シュート数10-4、CK数10-3も1点が遠く連覇ストップ。県1部リーグ独走Vの明桜は切り替えてプリンス東北昇格に挑戦:秋田

このエントリーをはてなブックマークに追加

秋田3連覇を目指した明桜高は準決勝で涙

[10.19 選手権秋田県予選準決勝 明桜高 0-1 秋田商高 ソユスタ]

 3連覇を目指した明桜高は、夏に続いて決勝へ駒を進めることができなかった。シュート数は10-4、CK数も10-3と秋田商高を大きく上回ったが、ゴール前の精度を欠くなど無得点。また、後半39分の1チャンスで決められてしまい、涙を呑んだ。

 インターハイ予選も準々決勝で秋田商に敗戦。圧倒的に攻めながらも1点を奪うことができず、この日と同じスコアで敗れている。県1部リーグでの対戦では4-0、3-1で快勝していたものの、トーナメント戦で相手の堅い守りをこじ開けることができなかった。

「前半にCKとかで1点が取れていれば、また違ったと思います」と砂金伸監督。この日は、キック精度の高いMF近江谷厳心(2年)とMF庄司郁哉(3年)のダブルボランチやトップ下のMF齊藤廉(3年)を経由する形で相手を中へ寄せ、そこからサイドへ展開して攻撃を繰り出した。左SB朴智晟(3年)と右SB佐々木永翔(3年)の両DFも積極的に高い位置を取り、鋭いドリブルを連発したFW高橋颯翔(2年)とFW片岡怜央(3年)の両翼がクロス、シュートへ持ち込んだ。

 序盤からセットプレーの本数を増やし、エースFW廣森輝星(3年)が果敢にシュートを連発。だが、最後の一歩まで寄せてくるDFにシュートをブロックされるなど、秋田商のゴール前での堅守に苦戦を強いられた。一方で、寄せの速い守備で相手に攻撃機会を十分には作らせず。また、前への強さや高さを見せたCB山口滉生(3年)、CB大木源士郎(3年)の両DFやGK佐藤瑠耶(3年)を中心に守りも安定していたものの、失点のシーンはドリブル突破を許し、ゴールをこじ開けられた。

 砂金監督は今年4月に監督就任。八千代高(千葉)を2006年度選手権で3位へ導いたほか、日本高校選抜監督歴も持つ指揮官から見ても明桜の戦力は「相当良いですよ。楽しみだった」という。近江谷や高橋の他の下級生にも好選手が複数。県1部リーグは13試合で12勝1分、69得点5失点で圧倒Vを果たしている。

 ここから切り替え、12月のプリンスリーグ東北プレーオフへ。砂金監督は「選手権出ていたら、また違うと思いますが、それはもう、仕方がないので。切り替えさせないといけない。やってもらえるように導いていく」。悔しさをバネに、勝ち抜いて今シーズンを終える。

昨年度の県予選でも活躍した10番FW廣森輝星を中心にゴールを目指した

CB山口滉生主将がドリブルでボールを運ぶ

悔しさをバネに、プリンスリーグ東北昇格を目指す

(取材・文 吉田太郎)


●第103回全国高校サッカー選手権特集
吉田太郎
Text by 吉田太郎

「ゲキサカ」ショート動画

TOP