[MOM4869]金沢学院大附DF山下聖真(3年)_一週間かけた対策で星稜から勝利!! 選手権初出場狙うチームをけん引する主将
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.26 高校選手権石川県予選準決勝 星稜高 1-1(PK2-4) 金沢学院大附高 ゴースタ]
180cmの身長を生かした競り合いの強さだけなく、対人の強さもピカイチ。選手権初出場を狙う金沢学院大附高の最終ラインで一際プレーが目を惹くのが主将を務めるCBのDF山下聖真(3年)だ。
縦に速い攻撃とDF木村勲平(3年)のロングスローが星稜のストロングポイント。対峙するDFとしては厄介なチームであるのは間違いないが、対策に抜かりはない。前半29分にCKから失点したが、それ以外で危ない場面はほとんどなく、打たれたシュートも延長戦を含めてわずか5本。
堅守の原動力となった山下はこう胸を張る。「相手の情報は知っていたので、一週間かけてしっかり対策したおかげで、ちゃんと守れた。大きい選手がファーストヒットに来ていたので、そこで負けないように対策した。それと基本的な部分をみんなで意識してきた。ボールがラインを割るまでは集中を切らさないというのを意識したから守れたと思います」。
そうした競り合いと共に光ったのは前に出る守備の強さ。相手FWにボールが入った瞬間を逃さずに強くアタックに行ける。勢いがあまった後半22分にはイエローカードを貰ってしまったが、誰にも負けない強みであるのは間違いない。山下はこう口にする。「前の選手が頑張ってボールを追って守備をしているのに後ろが付いていかなければ相手はフリーになって何でもできてしまう。イエローカードは貰いたくないですが、恐れずにいっています」。
山下は岐阜県の「エスティ―ロ高山FC」出身。「いろいろ練習に行ったのですが、一番自分のやりたい繋ぐサッカーをしていた」との理由で金沢学院大附の門を叩いた。2年目からAチームに定着し、昨年のインターハイでは初戦の高川学園戦で前半15分から途中出場。念願の全国大会デビューを果たしたが、前半だけで4失点し、苦い思いをしたという。「強豪はゲームの入りが凄い。勢いを持ってやってくる相手に対応できなかったので壁を感じました」。
キャプテンに就任した今年、山下を中心に選手が掲げた目標は「全国での1勝」。1年生から継続してきたパスサッカーに磨きをかけつつ、メンタル面とフィジカル面の強化に励んできた。お盆休み明けは「2部練ウィーク」で午前は走りで、午後はボールを使った練習を1週間に渡って継続。選手から「これまでで一番しんどかった」との声が上がるほど過酷な練習だったが、「ただ走るのではなく、総体で負けた悔しさ、去年の選手権(予選)で負けた悔しさを意識しながらみんなで乗り越えた」(山下)という。
そうしてタフになっていったチームとしての成長とともに、山下は個人としての成長も感じている。特に高校に入ってから変化しているのはメンタル面。「高校に入って自信を持ってプレーできるようになった。中学生の頃はパスを付けても良いのかな、長いボールを蹴っても良いのかな、ここで守備に行っても良いのかなといった迷いがあって、躊躇してしまうプレーが多かった。でも、金沢学院に来て、強いチームと対戦しながら学んできたことを取り入れてきたおかげで、今は自信を持ってプレーできるようになった」。
彼がいれば金沢学院大附の守備が大崩れする心配はないだろう。「全国での1勝」という目標のスタートラインに立つためにも決勝でも最終ラインから力強くチームをけん引するつもりだ。
(取材・文 森田将義)
●第103回全国高校サッカー選手権特集
[10.26 高校選手権石川県予選準決勝 星稜高 1-1(PK2-4) 金沢学院大附高 ゴースタ]
180cmの身長を生かした競り合いの強さだけなく、対人の強さもピカイチ。選手権初出場を狙う金沢学院大附高の最終ラインで一際プレーが目を惹くのが主将を務めるCBのDF山下聖真(3年)だ。
縦に速い攻撃とDF木村勲平(3年)のロングスローが星稜のストロングポイント。対峙するDFとしては厄介なチームであるのは間違いないが、対策に抜かりはない。前半29分にCKから失点したが、それ以外で危ない場面はほとんどなく、打たれたシュートも延長戦を含めてわずか5本。
堅守の原動力となった山下はこう胸を張る。「相手の情報は知っていたので、一週間かけてしっかり対策したおかげで、ちゃんと守れた。大きい選手がファーストヒットに来ていたので、そこで負けないように対策した。それと基本的な部分をみんなで意識してきた。ボールがラインを割るまでは集中を切らさないというのを意識したから守れたと思います」。
そうした競り合いと共に光ったのは前に出る守備の強さ。相手FWにボールが入った瞬間を逃さずに強くアタックに行ける。勢いがあまった後半22分にはイエローカードを貰ってしまったが、誰にも負けない強みであるのは間違いない。山下はこう口にする。「前の選手が頑張ってボールを追って守備をしているのに後ろが付いていかなければ相手はフリーになって何でもできてしまう。イエローカードは貰いたくないですが、恐れずにいっています」。
山下は岐阜県の「エスティ―ロ高山FC」出身。「いろいろ練習に行ったのですが、一番自分のやりたい繋ぐサッカーをしていた」との理由で金沢学院大附の門を叩いた。2年目からAチームに定着し、昨年のインターハイでは初戦の高川学園戦で前半15分から途中出場。念願の全国大会デビューを果たしたが、前半だけで4失点し、苦い思いをしたという。「強豪はゲームの入りが凄い。勢いを持ってやってくる相手に対応できなかったので壁を感じました」。
キャプテンに就任した今年、山下を中心に選手が掲げた目標は「全国での1勝」。1年生から継続してきたパスサッカーに磨きをかけつつ、メンタル面とフィジカル面の強化に励んできた。お盆休み明けは「2部練ウィーク」で午前は走りで、午後はボールを使った練習を1週間に渡って継続。選手から「これまでで一番しんどかった」との声が上がるほど過酷な練習だったが、「ただ走るのではなく、総体で負けた悔しさ、去年の選手権(予選)で負けた悔しさを意識しながらみんなで乗り越えた」(山下)という。
そうしてタフになっていったチームとしての成長とともに、山下は個人としての成長も感じている。特に高校に入ってから変化しているのはメンタル面。「高校に入って自信を持ってプレーできるようになった。中学生の頃はパスを付けても良いのかな、長いボールを蹴っても良いのかな、ここで守備に行っても良いのかなといった迷いがあって、躊躇してしまうプレーが多かった。でも、金沢学院に来て、強いチームと対戦しながら学んできたことを取り入れてきたおかげで、今は自信を持ってプレーできるようになった」。
彼がいれば金沢学院大附の守備が大崩れする心配はないだろう。「全国での1勝」という目標のスタートラインに立つためにも決勝でも最終ラインから力強くチームをけん引するつもりだ。
(取材・文 森田将義)
●第103回全国高校サッカー選手権特集