[MOM4980]大津MF兼松将(3年)_プレミア11得点のシャドーストライカーが苦しむチームを先制ヘッドで救う!
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ Sponsored by アディダス ジャパン]
[12.29 選手権1回戦 福井商高 0-4 大津高 柏の葉]
鮮やかにタイトルをさらったプレミアリーグで、11ものゴールを積み重ねた実力は伊達ではない。相手に守備を固められ、なかなか攻め手がなかったとしても、この人が誇る高さは、得点感覚は、いつだってチームを逞しく助けてくれる。
「ここ最近は得点がなかなか獲れなくて、自分でも『得点が欲しいな』と思ったところでの今日の得点でしたし、選手権は自分の憧れの舞台だったので、ゴールを決められてとても嬉しかったです」。
高校年代二冠を目指す大津高(熊本)のシャドーストライカー。MF兼松将(3年= FC Volaest Miyazaki出身)が磨いてきたヘディングでの一撃が、敷かれた堅陣に苦しむチームへ貴重な先制点と大きな勇気をもたらした。
「どのチームも守りを固めてくると言っても5バックが多いので、6バックを最初に見た時はビックリしました」。兼松がそう話したように、初戦で対峙した福井商高(福井)は最終ラインに6枚が並ぶこともいとわず、まずは守備を徹底。サイドのスペースを完全に消してきた。
「初戦は結構難しいゲームになりますし、クロスが多くなるということも試合の流れ的にわかっていたので、自分の高さがカギになるかなと思っていました」。前線でのターゲットとしての仕事は、今季を通じて担ってきた大事な役割。改めてゴール前での動きを整理する。
だが、クロスは上がってくるものの、兼松のヘディングは枠を捉え切れない。「結構野口や畑から何本もいいボールが上がっていたんですけど、自分の前にボールが落ちることが多くて、入るタイミングが全然掴めなかったですね」。チームは少しずつ右サイドを攻略し始め、DF野口悠真(3年)やMF畑拓海(3年)から良いボールが入ってきたにも関わらず、なかなか感覚が合わず、スコアレスの時間が続いていく。
前半も終盤に差し掛かっていた36分。MF嶋本悠大(3年)が右へパスを振り分け、MF舛井悠悟(3年)がシンプルにボールを後方へ戻した時から、もう駆け引きは始まっていた。少し前に行くフェイクを挟み、マーカーの後方へと回り込むと、野口からドンピシャのボールが上がってくる。
「ちょっと立ち位置や飛ぶタイミングを意識したら、枠に飛んでいきました」。兼松が高い打点から頭で叩いた軌道は、右スミのゴールネットへ到達する。
「ヘディングした後にコケちゃって、最初はよく見えなかったんですけど(笑)、少しの隙間からボールがネットに入ったのが見えたので、コーナーフラッグまで走っていったら、スタンドの仲間たちが喜んでいたので、とても嬉しかったです」。
兼松の先制弾で1点をリードした大津は、後半にも3点を加点し、終わってみれば4-0で快勝。「なかなか点が入らないまま、前半の時間がどんどん過ぎていっているなとはみんな思っていたと思うんですけど、繰り返しやり続けることが大事だと思うので、そういった部分でもああいう難しい時間帯に決められたことは良かったかなと思います」と笑顔を見せた6番は、自身にとっても全国大会初ゴールとなる確かな結果で、チームの初戦突破に大きく貢献してみせた。
昨シーズンまではボランチを主戦場に置いていたものの、今季はその攻撃性を評価されて高い位置へとコンバート。「今のシステム的には4-3-3気味で、嶋本と自分がシャドー気味なんですけど、今日は自分がシャドーの位置に行く必要もなかったので、山下と2トップ気味になっていました」と自ら語るように、1.5列目あたりを自由に泳ぐスタイルがチームにフィットし、数々の公式戦で得点を重ねてきた。
決して強く自己主張するタイプではない。世代屈指の守備者が居並ぶプレミアで11ゴールを挙げながら、「自分の得点はゴール前で押し込むシーンが多くて、山下や嶋本、畑がゲームを動かしてくれて、そういう流れの中でたまたま自分のところにボールが来て、たまたま決められているだけで、そういう結果に繋がっているのもチームのみんなのおかげだと思うので、周囲に感謝したいです」と謙虚な言葉が口を衝く。
ただ、充実したシーズンを過ごしてきた中で、確かな自信を付けてきていることも間違いない。プレミアWEST得点王に輝いた山下や、清水エスパルスへの入団が内定している嶋本に注目が集まる中で、彼らにも負けないだけの存在感をゴール前で纏っている。
もともと持ち合わせていたポテンシャルを着実に解き放ち始めている、6番を背負った仕事人系のシャドーストライカー。大津が悲願の選手権日本一を手繰り寄せるためには、兼松のさらなる躍動が必要不可欠だ。
(取材・文 土屋雅史)
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[12.29 選手権1回戦 福井商高 0-4 大津高 柏の葉]
鮮やかにタイトルをさらったプレミアリーグで、11ものゴールを積み重ねた実力は伊達ではない。相手に守備を固められ、なかなか攻め手がなかったとしても、この人が誇る高さは、得点感覚は、いつだってチームを逞しく助けてくれる。
「ここ最近は得点がなかなか獲れなくて、自分でも『得点が欲しいな』と思ったところでの今日の得点でしたし、選手権は自分の憧れの舞台だったので、ゴールを決められてとても嬉しかったです」。
高校年代二冠を目指す大津高(熊本)のシャドーストライカー。MF兼松将(3年= FC Volaest Miyazaki出身)が磨いてきたヘディングでの一撃が、敷かれた堅陣に苦しむチームへ貴重な先制点と大きな勇気をもたらした。
「どのチームも守りを固めてくると言っても5バックが多いので、6バックを最初に見た時はビックリしました」。兼松がそう話したように、初戦で対峙した福井商高(福井)は最終ラインに6枚が並ぶこともいとわず、まずは守備を徹底。サイドのスペースを完全に消してきた。
「初戦は結構難しいゲームになりますし、クロスが多くなるということも試合の流れ的にわかっていたので、自分の高さがカギになるかなと思っていました」。前線でのターゲットとしての仕事は、今季を通じて担ってきた大事な役割。改めてゴール前での動きを整理する。
だが、クロスは上がってくるものの、兼松のヘディングは枠を捉え切れない。「結構野口や畑から何本もいいボールが上がっていたんですけど、自分の前にボールが落ちることが多くて、入るタイミングが全然掴めなかったですね」。チームは少しずつ右サイドを攻略し始め、DF野口悠真(3年)やMF畑拓海(3年)から良いボールが入ってきたにも関わらず、なかなか感覚が合わず、スコアレスの時間が続いていく。
前半も終盤に差し掛かっていた36分。MF嶋本悠大(3年)が右へパスを振り分け、MF舛井悠悟(3年)がシンプルにボールを後方へ戻した時から、もう駆け引きは始まっていた。少し前に行くフェイクを挟み、マーカーの後方へと回り込むと、野口からドンピシャのボールが上がってくる。
「ちょっと立ち位置や飛ぶタイミングを意識したら、枠に飛んでいきました」。兼松が高い打点から頭で叩いた軌道は、右スミのゴールネットへ到達する。
「ヘディングした後にコケちゃって、最初はよく見えなかったんですけど(笑)、少しの隙間からボールがネットに入ったのが見えたので、コーナーフラッグまで走っていったら、スタンドの仲間たちが喜んでいたので、とても嬉しかったです」。
兼松の先制弾で1点をリードした大津は、後半にも3点を加点し、終わってみれば4-0で快勝。「なかなか点が入らないまま、前半の時間がどんどん過ぎていっているなとはみんな思っていたと思うんですけど、繰り返しやり続けることが大事だと思うので、そういった部分でもああいう難しい時間帯に決められたことは良かったかなと思います」と笑顔を見せた6番は、自身にとっても全国大会初ゴールとなる確かな結果で、チームの初戦突破に大きく貢献してみせた。
昨シーズンまではボランチを主戦場に置いていたものの、今季はその攻撃性を評価されて高い位置へとコンバート。「今のシステム的には4-3-3気味で、嶋本と自分がシャドー気味なんですけど、今日は自分がシャドーの位置に行く必要もなかったので、山下と2トップ気味になっていました」と自ら語るように、1.5列目あたりを自由に泳ぐスタイルがチームにフィットし、数々の公式戦で得点を重ねてきた。
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ただ、充実したシーズンを過ごしてきた中で、確かな自信を付けてきていることも間違いない。プレミアWEST得点王に輝いた山下や、清水エスパルスへの入団が内定している嶋本に注目が集まる中で、彼らにも負けないだけの存在感をゴール前で纏っている。
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