「10番が悪かったっていう風に思って欲しい」「不甲斐ない」「最後の最後で...」。流経大柏MF柚木創は涙の途中交代を糧に
[1.13 選手権決勝 前橋育英高 1-1(PK9-8)流通経済大柏高 国立]
「ほんとに自分がチームを勝たせなきゃいけないっていう自覚はあったんですけど、何もできずに終わってしまって……ほんとにチームのみんなには申し訳ないと思ってるし、チームのみんなが『自分のせい』って認識してると思うんですけど、そういう認識じゃなく、『10番が悪かった』っていう風に思ってほしいし、1年間通してチームに迷惑をかけ続けてしまったなっていう印象が、今は1番大きいかなと思っています」
1-1の後半18分、流通経済大柏高(千葉)の右サイドでプレーしていた10番MF柚木創(3年=tfaジュニアユース出身)は、他の2選手とともに途中交代。すると、その目からは涙が溢れ出ていた。
「ほんとに自分としては身体的にはまだ動けたんで、『絶対、自分が点を取ってチームを勝たせなきゃいけない』と思ってたんですけど、上手くプレーすることができずに不甲斐ない 結果に終わってしまった自分に対して凄く悔しくて、涙が出てしまったなって思っています」
東海大相模高(神奈川)に苦戦した準決勝で決勝PKを決めるなど、柚木はボランチや右サイドのプレーで6大会ぶりの全国大会決勝進出に貢献。だが、前橋育英高(群馬)との決勝では守備に追われ、そのクレバーさやテクニックをほとんど発揮できなかった。
「前育さんはやっぱ繋ぐのが上手で、幅も凄い使ってくるのが上手な印象があって。その中でどうやってサイドの自分のとこで(守備で)ハメれるかと思ったんですけど、なかなか足が動いてくれずに、相手のサイドバックに結構打開されてしまうシーンも多かったんで、そこはまんまと前育さんにやられたかなって思っています」
特に前半はなかなかボールを奪い返すことができず、中盤を攻略されてしまっていた。相手に主導権を握られる中、柚木はボールを持つと攻撃を落ち着かせ、スルーパスにもチャレンジ。だが、その回数を増やすこともできなかったことを悔しがる。
「ボールが入った時、やっぱ自分と(MF亀田)歩夢のところで『起点を作って欲しい』ってエノさん(榎本雅大監督)からは言われてたんで、もちろん前向いてチャンスメイクっていうところはしたかったんですけど、基本、歩夢の方からの攻撃パターンになってしまって、右がほぼ消えてしまったっていうところで、ほんとに自分としては情けなかった」。そして、勝負どころで交代。柚木はエースとして最後までピッチに立てなかったことが、決勝の悔しさの中で「1番大きかったです」と認めていた。
自身に代わって右サイドに入ったMF和田哲平(3年)が、出場8分間で負傷交代。仲間たちは挫けずに「流経魂」を表現して延長後半、PK戦まで戦い抜いてくれたが、ピッチサイドから応援することしかできない自分が不甲斐なかった。
柚木は1年時から公式戦先発を経験。2年時にはU-17日本代表、U-17日本高校選抜に選出されて活躍した。注目度の高い中でスタートした今季はプレミアリーグEASTで好発進したものの、インターハイ予選敗退以降は思うように白星をもたらせなくなった。選手権予選はベンチスタートの悔しさも味わった。
それでも、「ほんとに結果を残すだけ」「全国制覇するだけ」の決意を持って臨んだ最後の選手権で10番のプレーを随所で披露して決勝進出。柚木は活躍を評価され、大会優秀選手にも選出されている。だが、日本一を懸けた戦いでのパフォーマンスと敗戦が、流経大柏での3年間の自己評価を下げることになった。
「ずっと自分はトップに絡ませてもらって、エノさん(榎本監督)からも、選手権前に『オマエが1番多くトップでプレーしてる訳だから、自信を持ってプレーして欲しい』っていう風には言われてたんですけど、やっぱ最後の最後でああやって結果を残せないってなると、ほんとに不甲斐ない3年間になっちゃったのかなっていう風には思っています」。この悔しさを必ず飛躍への糧にする。
「ずっと自分はチームを勝せられるような選手になるっていうところ掲げてやってるんで、大学ではこういうプレッシャーに負けずに日本一っていうところ目指して、自分がチームを勝たせなきゃいけないと思ってるし、その4年間で満足するんじゃなくて、自分はプロサッカー選手ってところを目指してるんで、必ず飛躍してプロサッカー選手になって、色々な方々に恩返ししたい」と誓った。「10番が悪かったっていう風に思って欲しい」と敗因の矛先を自身に向けた10番。この敗戦の悔しさと涙を絶対に忘れず、進学する流通経済大を勝たせる選手になって、プロ入りを果たす。
(取材・文 吉田太郎)
●第103回全国高校サッカー選手権特集
「ほんとに自分がチームを勝たせなきゃいけないっていう自覚はあったんですけど、何もできずに終わってしまって……ほんとにチームのみんなには申し訳ないと思ってるし、チームのみんなが『自分のせい』って認識してると思うんですけど、そういう認識じゃなく、『10番が悪かった』っていう風に思ってほしいし、1年間通してチームに迷惑をかけ続けてしまったなっていう印象が、今は1番大きいかなと思っています」
1-1の後半18分、流通経済大柏高(千葉)の右サイドでプレーしていた10番MF柚木創(3年=tfaジュニアユース出身)は、他の2選手とともに途中交代。すると、その目からは涙が溢れ出ていた。
「ほんとに自分としては身体的にはまだ動けたんで、『絶対、自分が点を取ってチームを勝たせなきゃいけない』と思ってたんですけど、上手くプレーすることができずに不甲斐ない 結果に終わってしまった自分に対して凄く悔しくて、涙が出てしまったなって思っています」
東海大相模高(神奈川)に苦戦した準決勝で決勝PKを決めるなど、柚木はボランチや右サイドのプレーで6大会ぶりの全国大会決勝進出に貢献。だが、前橋育英高(群馬)との決勝では守備に追われ、そのクレバーさやテクニックをほとんど発揮できなかった。
「前育さんはやっぱ繋ぐのが上手で、幅も凄い使ってくるのが上手な印象があって。その中でどうやってサイドの自分のとこで(守備で)ハメれるかと思ったんですけど、なかなか足が動いてくれずに、相手のサイドバックに結構打開されてしまうシーンも多かったんで、そこはまんまと前育さんにやられたかなって思っています」
特に前半はなかなかボールを奪い返すことができず、中盤を攻略されてしまっていた。相手に主導権を握られる中、柚木はボールを持つと攻撃を落ち着かせ、スルーパスにもチャレンジ。だが、その回数を増やすこともできなかったことを悔しがる。
「ボールが入った時、やっぱ自分と(MF亀田)歩夢のところで『起点を作って欲しい』ってエノさん(榎本雅大監督)からは言われてたんで、もちろん前向いてチャンスメイクっていうところはしたかったんですけど、基本、歩夢の方からの攻撃パターンになってしまって、右がほぼ消えてしまったっていうところで、ほんとに自分としては情けなかった」。そして、勝負どころで交代。柚木はエースとして最後までピッチに立てなかったことが、決勝の悔しさの中で「1番大きかったです」と認めていた。
自身に代わって右サイドに入ったMF和田哲平(3年)が、出場8分間で負傷交代。仲間たちは挫けずに「流経魂」を表現して延長後半、PK戦まで戦い抜いてくれたが、ピッチサイドから応援することしかできない自分が不甲斐なかった。
柚木は1年時から公式戦先発を経験。2年時にはU-17日本代表、U-17日本高校選抜に選出されて活躍した。注目度の高い中でスタートした今季はプレミアリーグEASTで好発進したものの、インターハイ予選敗退以降は思うように白星をもたらせなくなった。選手権予選はベンチスタートの悔しさも味わった。
それでも、「ほんとに結果を残すだけ」「全国制覇するだけ」の決意を持って臨んだ最後の選手権で10番のプレーを随所で披露して決勝進出。柚木は活躍を評価され、大会優秀選手にも選出されている。だが、日本一を懸けた戦いでのパフォーマンスと敗戦が、流経大柏での3年間の自己評価を下げることになった。
「ずっと自分はトップに絡ませてもらって、エノさん(榎本監督)からも、選手権前に『オマエが1番多くトップでプレーしてる訳だから、自信を持ってプレーして欲しい』っていう風には言われてたんですけど、やっぱ最後の最後でああやって結果を残せないってなると、ほんとに不甲斐ない3年間になっちゃったのかなっていう風には思っています」。この悔しさを必ず飛躍への糧にする。
「ずっと自分はチームを勝せられるような選手になるっていうところ掲げてやってるんで、大学ではこういうプレッシャーに負けずに日本一っていうところ目指して、自分がチームを勝たせなきゃいけないと思ってるし、その4年間で満足するんじゃなくて、自分はプロサッカー選手ってところを目指してるんで、必ず飛躍してプロサッカー選手になって、色々な方々に恩返ししたい」と誓った。「10番が悪かったっていう風に思って欲しい」と敗因の矛先を自身に向けた10番。この敗戦の悔しさと涙を絶対に忘れず、進学する流通経済大を勝たせる選手になって、プロ入りを果たす。
(取材・文 吉田太郎)
●第103回全国高校サッカー選手権特集



