beacon

[選手権]自信を持ってゴール前に君臨。関東一の189cmGK宗楽陶が無失点で初戦突破:東京A

ポスト
Xに投稿
Facebookでシェア
Facebookでシェア
URLをコピー
URLをコピー
URLをコピーしました

関東一高のGK宗楽陶(3年=品川区立荏原第一中出身)が無失点勝利に貢献

[10.13 選手権東京都Aブロック予選2回戦 関東一高 5-0 本郷高 清瀬内山Cコート]

 189cmの大型守護神がゴール前で一際大きな存在感。無失点で選手権予選初戦を終えた。4年ぶりの優勝を狙う関東一高は前半半ば以降、本郷高のカウンター攻撃を受けるシーンやセットプレーを与える回数が増加。だが、GK宗楽陶(3年=品川区立荏原第一中出身)がゴール前の混戦で的確なパンチングを続けるなど、得点を許さなかった。

「自分はやっぱりパンチングが得意なので。最近、(小野貴裕)監督とかにも言われてるのは、ボールだけを見ずに、周りの状況をしっかりと見て、そこに頭を突っ込まないようにすることです。今日のパンチングのシーンもしっかりとCBが相手をブロックした状態だったので、パンチングが上手くいっていました」。この日はセーフティーにプレーしていたが、飛び出してからのキャッチング、至近距離からのシュート反応への評価も高い。

 小野貴裕監督は「近いのはめっぽう強くて、止めます」とそのシュートセーブを信頼。そして、上のステージを狙える素材であることを認める。早生まれの大型守護神は昨年、U-16東京都選抜の一員として国スポも経験。この日、シュートセーブを披露するシーンはなかったものの、流暢な日本語で積極的なコーチングも見せていた。

 日本と中国にルーツを持つ宋は中国の大連出身。中学1年時から東京で暮らしているが、「最初はクラブチームや、私立の強豪校へ行こうと思ったんですけど、(当時は)日本語がダメで受け入れてもらえなくて、公立の(強豪である)荏原第一中学校に」。それでも、東京都の新人戦で準優勝し、注目度が向上。練習会に参加した関東一の印象が良く、進学を決めた。

 関東一の2021年度選手権の活躍も進路選択の後押しに。「やっぱり100回大会のベスト4のところを見て、カチッと守る時はしっかり守るし、攻める時は凄い良い形で攻めるチームだなっていう風に思って。自分も関一に入って活躍したいなっていう風に思ったので、関一にしました」。下級生時はGK内海ジョシュア(現・関東学院大)らと競争。「(内海は)身体能力凄く高くて、技術も安定してたんで、自分もそれ見習って今年頑張ってきました」という宋は課題も改善してきている。

 以前は「自分、試合経験があんまりなかったんで、試合出る前とか凄く緊張していて、メンタルの部分で点決められた後とか、ミスした後とか、凄いプレーの質が落ちたりしていた」と明かす。だが、「そこはしっかりと1年間かけて改善してきて、今は試合前とかもう凄く自信持ってプレーできるようになりました」。自信を持ってこの選手権予選に臨んでいる。

 1年後輩のU-16東京都選抜が、今月開催された国スポで全国制覇したことも刺激になっている。「ちょっと刺激を受けたんですけど、これをバネにして選手権にぶつけていきたいなという風に思っています」。将来は憧れのGKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲン(バルセロナ)のようなGKになってプロサッカー選手に。選手権でその名を広め、夢に近づく。


(取材・文 吉田太郎)


●第104回全国高校サッカー選手権特集
▶話題沸騰!『ヤーレンズの一生ボケても怒られないサッカーの話』好評配信中
吉田太郎
Text by 吉田太郎

「ゲキサカ」ショート動画

TOP