beacon

[選手権]履正社はMF鳥山陽斗のPK弾で大阪桐蔭に1-0で勝利。難しい戦いの中、収穫もある1勝に

ポスト
Xに投稿
Facebookでシェア
Facebookでシェア
URLをコピー
URLをコピー
URLをコピーしました

前半39分、履正社高MF鳥山陽斗が右足PKを決めて先制点

[10.19 選手権大阪府予選準々決勝 大阪桐蔭高 0-1 履正社高 J-GREEN堺S1]

 3年ぶりの選手権へ、履正社が大阪準決勝進出。19日、第104回全国高校サッカー選手権大阪府予選準々決勝2日目が堺市のJ-GREEN堺S1ピッチで行われ、履正社高が1-0で大阪桐蔭高に勝利した。履正社は10月26日の準決勝で大阪産大附高と戦う。

 履正社(プリンスリーグ関西1部)は過去4度の選手権予選で優勝1回、準優勝3回。3大会ぶりの選手権出場を目指している。準々決勝はGK岩元歩夢(3年)、DF三崎竜太郎(3年)、堀江純之介主将、梶谷一晟(2年)、高屋敷永輝(2年)、MF相澤伶実(2年)、大重健二朗(3年)、小池聡一郎(2年)、鳥山陽斗(3年)、FW玉山煌稀(3年/U-17日本高校選抜候補)、林潤瑞(3年)の11人が先発した。

履正社は過去4大会で3度の準優勝。2020年度以来の選手権出場に挑戦

 一方の大阪桐蔭(プリンスリーグ関西2部)は今年2月の近畿大会で準優勝、インターハイ予選では代表決定戦となった準決勝でPK戦敗退。2017年度大会以来へ大一番となった準々決勝はGK谷口悠成(3年)、DF深瀬千翔(3年)、木岡一輝(3年)、石川虎門(3年)、MF山本隼正(2年)、ゲーム主将の岡仁大(3年)、木下智貴(3年)、谷山英臣(3年)、FW小松和史(3年)、柿ヶ原淳太(2年)、立松佑真(2年)の11人でスタートした。

2017年度以来の優勝を目指した大阪桐蔭

 序盤から履正社がボールを保持して相手にプレッシャーをかける。5分、左FKを林が折り返し、玉山が右足で狙う。その後も玉山が絶妙なファーストタッチからドリブルを繰り出し、足裏パスで左SB三崎のクロスに結びつけた。また相澤のフィードや小池の仕掛けなどを交えた攻撃で先制点を目指す。

履正社の10番MF玉山煌稀は抜群のテクニックで攻撃のアクセントに

注目の2年生ボランチ、MF相澤伶実はスライディングタックルを決めるなど際の強さが光った

 大阪桐蔭は16分、木岡がインターセプトから左サイドへ大きく展開。この日抜群のテクニックを見せていた小松が動きながら浮き球を収めて縦に持ち込む。そしてラストパスを岡が左足シュート。20分にも右クロスをファーの立松が頭で合わせる。相手の状況を伝え合いながら戦う大阪桐蔭は、守備に重きを置きながらも、ボールを奪った際には丁寧に繋ぎ、サイドから再現性のある攻撃。GK谷口の攻撃への切り替えの速さと左足キックも効果的だった。

大阪桐蔭の注目FW小松和史は随所でスキルの高さを発揮

 履正社の平野直樹監督は「ゲームテンポが遅いのは嫌だった。トーナメントで心理的にちょっと怯えてしまったのか、穴開けちゃダメだっていう風な形になっちゃったのか、押し上げだとか、追い越すことが凄く少なかった」と指摘する。トーナメント戦で「トライする勇気」(平野監督)を欠いてしまい、なかなか攻撃のテンポが上がらない。

 その中で「僕がちゃんとみんなを落ち着かせて冷静なプレーすることで、みんなも落ち着いてプレーできるかなっていうのは思ってたんで、声もかけたりしながら、凄く落ち着いてプレーできたかなとは思います」という鳥山が相手を剥がしたり、切り返しでDFを外してから右足ミドルを放つ。また右SB高屋敷のクロスを林が右足で合わせるシーンもあったが、なかなか相手の嫌がるような攻撃を増やすことができなかった。

 それでも、敵陣でのFKを増やしていたことが得点に結びつく。前半38分、敵陣左サイドで三崎がFKを獲得。これを鳥山が右足で入れると、ゴール前の攻防で林がPKを獲得する。そして、キッカーの鳥山が「(GKに)読まれてちょっと焦ったんですけど、入れば良い。ほんま良かったです」と右足で左に決めて先制した。

前半39分、履正社FW鳥山陽斗が右足PKを決める

歓喜の履正社イレブン

 大阪桐蔭は40+1分、左サイドで好パスを繰り出していた深瀬がアーリークロス。中央に流れたボールを谷山が左足で狙う。決定的な形だったが、シュートはわずかに枠左へ。後半開始から大阪桐蔭は柿ヶ原と立松をMF柴田柊大(3年)とFW野間大瑚(2年)へ2枚替えし、履正社も林をFW李将輝(3年)と入れ替えた。

前半40+1分、大阪桐蔭MF谷山英臣の左足シュートはわずかにポスト左へ

 履正社は後半、CB堀江のサイドチェンジからMF小池が鋭く仕掛けて左足シュート。14分には堀江と玉山を3人の主将の一人であるMF宗佐大地(3年)とCB尾嵜叶空(2年)へ入れ替えた。

 2トップに変更した履正社はスペースを狙っての攻撃を増加。大重や相澤、宗佐が運動量を増やしてボールに係わろうとしていた。だが、なかなか相手を押し込むことができず、柴田らがボールを収める大阪桐蔭に押し返されるような時間帯が増えてしまう。大阪桐蔭は23分に木下が左足ミドル。そして、25分に怪我明けのFW住友颯太主将(3年)とMF深江翔太(3年)を同時投入した。

 履正社も同じタイミングで三崎を左SB奥田嵩仁(2年)と交代し、2年生の4バックに。それに対し、大阪桐蔭は29分、左サイドからのロングクロスを住友が頭で合わせる。ボールはGK岩元の指先をかすめてクロスバーをヒット。大阪桐蔭はこの後もセットプレーからゴール前のシーンを作り出すが、履正社はGK岩元が思い切りよく飛び出してキャッチしたほか、梶谷が頭で跳ね返し、相澤がルーズボールに身体を投げ出してクリアするなど相手の攻撃を食い止める。そして、FW栗賀涼真(3年)を投入して試合を締め、1-0で逃げ切った。

後半29分、大阪桐蔭FW住友颯太主将のヘッドがクロスバーを叩く

2年生CB梶谷一晟中心に履正社は無失点勝利

 平野監督はセカンドボールの回収をはじめ、課題を挙げた一方、「2年生センターバックの梶谷だとか、(交代出場の)尾嵜だとか、さほど大きく崩れるだとか、不安要素がなかったので。リーグ戦はこういうゲームで、最後ポコっとやられちゃったりとかあったので、そこでやられなかった」ことやGK岩元の安定したプレーを収穫としていた。

履正社GK岩元歩夢は安定した守備で勝利に貢献

 今年はJヴィレッジカップやPUMA杯でインターハイ優勝校の神村学園高に勝利。プリンスリーグ関西1部でもC大阪U-18や京都U-18に勝利している。全国トップレベルの相手でもやり合えるという手応えがあるだけに指揮官は「もっとできる子たちなので、それをもっともっと引き出してあげれればな、なんて思っているんです」と語った。また、現3年生は入学後、一度も全国舞台を経験していないだけに思いは特別だ。

 鳥山は「3年間全国行けてないんでめちゃくちゃ行きたいです」と語り、「(思うような試合ができなくても) どれだけチームとして乗り切れるか。1点を取って勝てるかっていうのは凄く大事やと思うんで、準決勝、決勝でもしっかり意識して、やっていきたいなと思います。僕らは(準決勝)勝って決勝行って、決勝も勝って優勝して全国行くだけなんで、そこはブレない気持ちをみんなで持ちながらやっていきたい」。まずは準々決勝で出た課題を改善し、準決勝へ。そして、今回こそ激戦区・大阪を勝ち抜き、全国舞台で躍動する。

履正社が準決勝進出を決めた

(取材・文 吉田太郎)


●第104回全国高校サッカー選手権特集
▶話題沸騰!『ヤーレンズの一生ボケても怒られないサッカーの話』好評配信中
吉田太郎
Text by 吉田太郎

「ゲキサカ」ショート動画

TOP