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[MOM5287]京都橘GK平誠都(3年)_後半ATに劇的同点弾の守護神!! PK戦ではシュートを決め、シュートを止める大車輪の活躍!!

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ラストワンプレーで同点弾を決めた京都橘高GK平誠都(3年)が歓喜を爆発!!

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.3 選手権京都府予選準決勝 京都橘高 1-1(PK7-6) 京都共栄高 たけびしスタジアム]

 第104回全国高校サッカー選手権大会京都府予選の準決勝・第1試合で勝利した、京都橘高。劇的な同点でPK戦まで持ち込み、PK戦に勝利して決勝戦に駒を進めたが、非常に厳しいゲームだった。

 思うようにボールを持たせてもらえず、前半に失点。後半には徐々にペースを取り戻したが、相手の粘り強い守備を破れないまま後半アディショナルタイムに突入していた。試合後、米澤一成監督が「このような勝ち方をしたことは、彼らもなかったでしょうけど、僕もこれまでなかったですし、これからもないと思います」と振り返るほど、劇的な勝利だった。

 アディショナルタイムの目安に差し掛かった40+4分、スローインのチャンスを得たシーンで、相手ゴール前の中央に上がってきたGK平誠都(3年/岩田FC)。DF西山朝陽(3年)のロングスローは弾き返されたものの、もう一度西山から平のいる位置へとクロスが入ってきた。平が相手選手を背負いながら頭で合わせたボールは、相手選手に当たってコースを変え、ゴールへと吸い込まれた。キャプテンを務めるGKがラストワンプレーでチームを救う、大きなインパクトを残す劇的な同点ゴールだった。

クロスをヘッドで合わせた京都橘GK平誠都

 平は、その後の長く続いたPK戦でもサドンデスに入った8本目を蹴って枠に収め、9本目を止めて決勝戦進出に大きく貢献している。

「3年生になってからキャプテンになったけれど、チームのために何もできていないなというふうに思っていたので、何か残したいとは思っていた」というが、GKになってからはゴールを決めたことがなかった平。経験がなかったゴールを喜ぶシーンでは、「まだ戦わなければいけないので、ベンチにいるメンバーも含めて『残りも全員で戦うぞ』と鼓舞したかった」と、真っ先にベンチに向かった。

 PK戦の9本目を止めたあとは、「みんなで喜びを分かち合いたくて」誰よりも先にバックスタンドの応援席へと走り出す。勝利に貢献した自身の活躍は「つなぎ止めることができて良かった」という表現だけに止め、自チームの強みを「応援。応援してくれている人たちのおかげで、強く戦える」と考えている平の人柄と「チームのために」という思いが表れた2つのシーンだった。

「トレーニングマッチがある選手もいる中で、朝早くから準備し、雨の中でも応援してくれた。ベンチの選手も含め、いつも笑顔でピッチに送り出してくれる彼らの分も戦わなければいけない」という思いは、次の試合にも表現したい。

 自身の強みはシュートストップだが、この試合を通じて「ハイボールやセットプレーの処理」を一つの課題として得た。決勝戦に向けて、限られた時間の中で「セットプレーはチームの課題でもあるので、学んだことや反省点をしっかり整理し、チーム全員で共有していきたい」。キャプテンの平がより一層強固にしたチームの一体感を自信に、3連覇を目指す。

(取材・文 前田カオリ)


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ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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