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[大学選手権]川崎F入りMF長谷川は初戦でまず1ゴール!順天堂大への「恩返し」誓う

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[12.8 大学選手権1回戦 順天堂大 3-1 大阪学院大 ゼットエー]

 来季川崎F入りする順天堂大MF長谷川竜也(4年=静岡学園高)はトップ下で先発。だが前半はマークを外す動きを繰り返していたものの、タイミングが合わず、また全体的に消極的なパスが多かったこともあってなかなかいい形でボールを受けられなかった。前半終盤は長谷川が飛び込んでくる相手を外してシュートシーンをつくり出したが、チームは0-1で終えてしまう。

 それでも後半、ボランチへポジションを落とした10番が流れを引き戻す。「前にボールをつけようと思いましたし、守備でも(前方の選手を)前にどんどん押し出して行こうと思った」。長谷川は寄せてくるファーストDFを簡単にいなすと速いテンポでパスを動かし、また受けてボールをさばき、攻撃の中心に。前半、非常にハードでアグレッシブだった大阪学院大の運動量が落ちたこともあって試合の主導権は順大へと傾いた。

 ボランチの位置からでも長谷川のゴール前に入って行く動きは鋭く、相手にとって厄介なものとなっていた。PA付近でちょっとでも間を与えると、決定的なシュートを放ってくる。後半5分にこぼれ球を拾ってからすかさず放ったループシュートはクロスバー上方へ外れたが、2-1と逆転して迎えた41分には左中間の位置から放った右足シュートでゴール右隅を射抜いた。

「(得点はまだ)少ないね。チャンスメーカーでしか無い。もっと点取れれば、もっと評価されるし、相手にとって怖い存在になる」と堀池巧監督は厳しい言葉を与えるが、それでも下級生相手に厳しいプレッシャーの中でシュートを打つトレーニングを続けているMFを指揮官は「努力している」と認める。本人も「厳しいところ」である川崎Fでの来季へ向けて、ボールの勢いを殺す部分、狭いスペースでも前を向く部分を特に高めようとしている。積み重ねてまた課題を見つけて改善していくことを続けていく覚悟。今は「大学4年間で成長できた部分があって、順天堂大学で(前監督の)吉村さんや(現監督の)堀池さん、後輩…みんながいたからこそ自分があるのでチームのために頑張りたい」という順大で戦う最後の大会、インカレでひとつでも上のステージへ勝ち上がるために戦い抜く。

(取材・文 吉田太郎)
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