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関大が2戦連続の逆転勝利!九州王者・鹿屋体育大下して8強入り

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途中出場の平尾が決勝点を決めた

[12.10 全日本大学選手権2回戦 関西大2-1鹿屋体育大 夢の島]

 第65回全日本大学選手権(インカレ)の2回戦が10日に各地で行われた。初戦で東海学園大を下した関西大(関西4)はシード校の九州王者・鹿屋体育大(九州1)に2-1で逆転勝利した。12日の準々決勝では筑波大(関東2)と戦う。

 強い風が吹き荒れる中で行われた一戦。前半は風上に立った鹿屋体育大が多くチャンスをつくった。開始5分、DF福森健太(4年=FC東京U-18)の右クロスからニアサイドへ飛び込んだFW片井巧(3年=藤枝東高)が頭で合わせるも枠を外れる。同10分には正面から仕掛けたFW向高怜(3年=鹿児島城西高)がDFを引き付け、後方へパス。フリーのMF松田天馬(3年=東福岡高)が放ったシュートはクロスバー上へ外れた。

 対する関西大はカウンターでチャンスをつくるが1点が遠い。神戸内定GK前川黛也(4年=広島皆実高)からのボールは風に押し返され、思うように伸びず。バイタルエリアでつなごうとするも、鹿屋体育大に跳ね返されるシーンも続いた。

 前半20分には敵陣へ抜け出たFW池内拓朗(4年=関西大北陽高)がDF西川雄人(4年=藤枝東高)をかわし、シュートを狙うがわずかにポスト左へ逸れていった。決定機を逃してしまう。

 すると前半22分、鹿屋体育大が先制に成功。MF樋口雄太(2年=鳥栖U-18)が相手を引き付け、ラストパス。受けた向高が冷静にシュートを放ち、ゴールネットを揺らした。追いつきたい関大は前半38分、MF藤村洋太(3年=京都橘高)のパスに抜け出た池内が右足で狙うも、わずかにポスト右へ逸れる。カウンターから池内がチャンスを迎えるが決めきれない。

 後半終了間際の44分には鹿屋体育大が追加点のチャンス。松田の突破が相手のファウルを誘い、PA手前正面の絶好の位置でFKを獲得する。樋口が右足で蹴りこんだボールはクロスバーの内側を叩いてゴールイン。守護神・前川が一歩も動けない鮮やかな一撃だった。しかし、オフサイドの判定で得点は認められず。1-0で前半は終了。ハーフタイムには福森健主将らが主審に問いただしていた。

 後半には関西大が風下へ。立ち上がりから果敢に攻め込むと、後半7分に同点弾が生まれる。10番を背負うMF清永丈瑠(4年=鹿島ユース)の左CKから、鹿屋体育大DFの頭に当たったボールがネットを揺らした。オウンゴールで1-1と試合は振り出しに戻された。

 その後は一進一退の攻防が続き、スコアは動かない。互いに身体を張るシーンが続く。後半24分に関西大は藤村に代わり、MF平尾柊人(4年=福知山高)を投入。同33分には揃って交代カードを切り、関大は池内に代え、FW加賀山泰毅(2年=JFAアカデミー福島U18)を入れる。鹿屋体育大は向高と片井をFW冷岡幸輝(4年=FC東京U-18)とDF小畑亮(3年=日田高)に代えた。

 後半38分、左サイドから押し込んだ鹿屋体育大に決定機。PA左へ抜けた小畑のシュートは前川の好セーブに泣く。すると直後のプレーで関西大が逆転に成功した。右サイドから仕掛けた竹下の折り返しはニアの加賀山に合わなかったが、GK馬渡洋樹(4年=東福岡高)が弾いたボールを最後はゴール前へ詰めていた平尾が冷静に右足で決めた。1回戦でも途中出場でアシストしたMFがまたも仕事を果たす。関西大が2-1と勝ち越した。

 追いつきたい鹿屋体育大だったが、2点目が遠い。後半44分、アディショナルタイム4分には途中出場の冷岡が決定機を迎えたがいずれも決めきれず。そのまま試合は終了し、関西大が2-1で勝利した。12日の準々決勝で関西大は筑波大と戦う。

(取材・文 片岡涼)
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