beacon

[MOM506]東京国際大FW町田ブライト(3年)_圧倒的フィジカルモンスターが最前線を制圧する

このエントリーをはてなブックマークに追加

FW町田ブライトが最前線で体を張った

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.16 全日本大学選手権2回戦 東京国際大3-2阪南大 夢の島]

 東京国際大FW町田ブライト(3年=成立学園高)がその存在感を知らしめた。町田は最前線で終始体を張り続けてボールキープに徹し、後半16分には決勝点となる3点目を奪取。圧倒的なフィジカルを駆使した町田に対し、阪南大の選手たちは揃って「19番」と敗因のひとつとして語っていた。

 東国大は前半6分、後方からのロングフィードに町田が反応。PA左でボールを持ち、周囲の上がりを待つとFW安東輝(4年=浦和ユース)のクロスを演出する。クロスは相手DFのブロックに遭うが、それにより得たCKから東国大は先制点を獲得。須佐徹太郎監督も「CKになった原因の19番にやられた」と悔しさをにじませる。

 後半16分、町田に最大の見せ場がやってくる。後方からのロングフィードがFW進昂平(4年=浦和ユース)を経由して町田へ。前田秀樹監督も「彼は必ず勝つ」という競り合いを制するとノーマークのままPA内に進入し、飛び出したGKをかわして冷静にゴールをチーム3点目を決めた。

 町田は「ボールが良いところに落ちて、ラッキーでした」とインカレ初得点を振り返る。「そこからあとは突っ込んだだけなので」と語る町田だが、前田監督は「シュートを打たないで、GKをかわして打ったっていうのはひとつ成長かな」と教え子の成長に目を細めた。

 昨季2部優勝&1部昇格を成し遂げた東国大で、町田は得点源として活躍。21試合で16得点の決定力を見せ、チームに貢献した。しかし2部のトップスコアラーに対し、研究は進む。前田監督は当時を思い出し、「1年生から身体能力の高さっていうところで使ってきたんだけど、相手チームさんも分析して早く潰しにかかってくるんで、彼も悩んでいた」と明かした。

 町田のストロングポイントは「常に裏を狙っているところ」と前田監督。「それで相手のラインが下がると、次に進がそのギャップを使ってくれれば攻撃のバリエーションが増える」とそのパターンについて語り、最近の町田について「(悩んだ末に)足元でもらうようになっていた」と打ち明けた。しかし今日は最後まで相手のライン上で張り続け、「良いところでそういった部分が出たのかな」とプレーを修正した町田をねぎらった。

 チームに貢献しつつ、得点で勝利に導いた町田。「後半はかなりきつかったけど守り切って勝てたことがチームにとってプラスになった」と内容に満足しつつ、「(阪南大相手にも)収めてやろうって。どこのチームでも変わらないスタイルで、それは関西のチームにも通用できたと思います」と自信を手にした。次戦の筑波大との準々決勝は通算2回目の警告により出場はできない。しかし「チームを応援して次に勝ち進めばいい」と仲間の勝利を信じ、次の出場機会に気持ちを切り替えていた。

(取材・文 石川祐介)
●第66回全日本大学選手権(インカレ)特集

TOP