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早稲田大主将として示した姿勢。J2町田内定FW岡田優希の覚悟「J2得点王を狙います」

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チームを牽引した早稲田大主将FW岡田優希(4年=川崎F U-18)

[12.17 インカレ準々決勝 早稲田大1-2順天堂大 味フィ西]

 早稲田大主将FW岡田優希(4年=川崎F U-18/町田内定)は大学生活ラストゲームを終え、「すごく良い相手と最後に対戦できた」と清々しい表情を浮かべた。

 持ち前の決定力を発揮し、2試合連続の先制ゴール。4-1-4-1の左サイドで先発した岡田はFW栗島健太(3年=流通経済大柏高)のスルーパスで裏に抜け出すと、PA内左角度のない位置から右足シュート。右ポストに当ててネットを揺らし、幸先良く先制に成功した。

 前半は早稲田大が優位に試合を運んだが、後半は反撃を受けてしまう。システム変更した相手に両サイドを攻め込まれ、2失点。早稲田大もシステムを変え、岡田は4-2-3-1のトップ下でプレー。左サイドに移った相馬とのワンツーから決定機を作ったが、マークは厳しく、ゴールが遠かった。

「結果としてもう1点取れなかったのは、ボールに触れるかどうかを抜きにしても、キャプテンとしてまだまだ自分が力不足だった」

 関東1部に復帰した今季は94代目主将としてチームを束ね、早稲田大を3年ぶり王座奪還に導いた。「重要な試合で結果を出す。苦しい時に姿勢で示す。『WASEDA the 1st (日本をリードする存在になる)』というビジョンを掲げて、常に先頭を走るキャプテンになろうと思いました」。迷いながらも徐々に確立した自分だけのキャプテン像。決意を結果に示し、リーグ15ゴールを挙げて得点王に輝いた。

 振り返れば、この4年間は「簡単な道のりではなかった」という。川崎フロンターレの下部組織で育った岡田にとって、当初早稲田大で直面したのは“180度違う”サッカー。葛藤はあったが、築いてきたスタイルを変え、プレーやシュートの幅を広げることで生き残った。だからこそ、厳しいプロの世界でも屈せず、結果を残す覚悟はできている。

「プロでゴールを積み重ねるための大学生活にしてきたので。J2得点王を狙いますし、結果を示していきたい」。内定先は今季、J1昇格争いを演じたFC町田ゼルビア。サイバーエイジェントの傘下に入り、新たな船出を迎えるクラブとともに可能性に満ちた一歩を踏み出す。

(取材・文 佐藤亜希子)

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