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終了直前に危機一髪! 駒澤大ルーキーDF桧山悠也が値千金のヘディングクリア

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駒澤大DF桧山悠也が値千金のヘディングクリア

[12.19 インカレ準決勝 駒澤大2-1大阪体育大 NACK]

 ルーキーがチームを救った。2-1で迎えた後半アディショナルタイム、駒澤大DF桧山悠也(1年=市立船橋高)は値千金のヘディングクリアで絶体絶命の危機を乗り越えた。

 リードしていた駒大だが、終盤は大阪体育大のパワープレーに圧されて防戦一方。すると試合終了間際、GK角井栄太郎(4年=三浦学苑高)のパントキックは低く、ボールを拾った大体大に全員攻撃を仕掛けられる。大体大は冷静なパスワークでPA内に進入。駒大は大ピンチを迎える。

 左サイドからのクロスをDF星キョーワァン(3年=矢板中央高)が頭ではじき返すが、大体大のDF田中駿汰(3年=履正社高)が絶妙なヘディングシュート。ボールは緩やかな弧を描いて枠内に飛んでいくと、そこには桧山が立ちはだかり、ヘディングで大きくクリアをした。

「(大体大は)全体的に競り合いが強い選手が多いので、ボールは絶対こぼれると思ったし、万が一失点するかもしれない。あのときは来そうだなって思っていたので失点を防げてよかったです」

 桧山のクリア直後に試合終了のホイッスルが鳴り響く。チームの救世主は高らかに雄たけびをあげた。

 ルーキー・桧山はインカレ全3試合で先発出場。今季リーグ戦でも5月30日の第7節でデビューを飾ると、後期には9試合連続でフル出場を果たした。自らの持ち味について「1対1の守備の部分。あんまり攻撃が得意なほうではないので、その分、チームのために自分のところは絶対に割らせないっていう思いで毎回やっています」と語る。

 秋田浩一監督は躍進のルーキーについて、「真面目で一生懸命、謙虚で向上心を持っている。言ったことは常に一生懸命やるし、謙虚に受け入れてうまくなろうとしている」と高評価。「団子みたいな奴ですけど、スピードもある」と冗談の中にもルーキーへの愛を垣間見せた。

 1年目で迎える決勝の舞台。口にするのは最上級生への思いだ。「今の4年生とやる最後の試合。感謝しかないので、なんとしても4年生には優勝という形で笑って終わらせたい」。大量の経験値を得たルーキーが、決勝戦で先輩たちの花道をつくる。

(取材・文 石川祐介)
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