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飯島&松井弾!「準備してきたことはやれた」法政大がセットプレーからの2発で阪南大撃破

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MF松井蓮之(3年=矢板中央高、右)が後半45分にダメ押しとなるゴールを決めた

[1.6 #atarimaeni CUP1回戦 阪南大0-2 法政大]

 大学サッカー特例大会『#atarimaeni CUP』の1回戦が6日に行われ、法政大(関東7)が阪南大(関西2)を2-0で下した。8日の2回戦では桃山学院大(関西4)と対戦する。

「トーナメントの1回戦は上手くいかないというのは選手も僕も分かっている。その中で一つひとつやらないといけないことをやって行こう、前半は風下で我慢して、後半はボールを回しやすくなると話していた。環境も上手くプラスに働きかけることもできたのかなと思います」。長山一也監督は初戦突破にまずは一安心といった様子で話した。

 吹きすさぶ寒風が試合展開に大きな影響を与えた。前半は法大が風下。そのため阪南大が、DF真瀬拓海(4年=市立船橋高/仙台内定)やMF稗田圭吾(4年=福岡U-18)らが織りなす迫力ある右サイドの突破で押し気味に試合を進める。真瀬も「映像を見た感じは強いと思ったけど、みんな自信を持ってやれていた」と振り返ったほど、チャンスの数で上回った。

 だがしかしそこはプロ内定8人を擁する法大、最後までやらせることはしない。2m守護神のGK中野小次郎(4年=徳島ユース/札幌内定)を中心に、DF森岡陸(4年=磐田U-18/磐田内定)、DF城和隼颯(4年=柏U-18/群馬内定)といった高さ、強さのあるDF陣が体を張って防いでいく。

 すると風上に立った後半は一転、法大は阪南ゴールに迫り続ける。そして長山監督が「セットプレーのところでしっかりと点を取ろうというところで準備をしてきた」と言う通り、まずは後半9分、右サイドで得たCKをMF田部井涼(3年=前橋育英高)が蹴ると、ニアの競り合いで流れたボールをFW飯島陸(3年=前橋育英高)が押し込んで先制に成功。

 さらに終了間際の後半45分にはまたも右サイドのCK。田部井がそのままゴールに入りそうなボールを蹴ると、GKに防がれて浮き球となったボールを途中出場のMF松井蓮之(3年=矢板中央高)が頭で押し込んで、勝負に決着をつけた。

 法大は流れの中でこそ得点を奪うことは出来なかったが、阪南大がセットプレーにウイークがあることを事前のスカウティングで確認。2日前の練習ではセットプレー練習を多めに取り入れて、入念に準備してきた。指揮官も「リーグ戦ではなかなかセットプレーで点が取れなかった。準備してきたことはやれたと思います」と満足げに振り返る。

 今大会は初戦で関東代表校が対戦しないというルールを設けたのみの抽選を実施したため、関東と関西の強豪校が一回戦で激突する組み合わせが実現。法大と阪南大の対戦は一回戦で対戦するにはもったいないカードになっていた。だがDF高木友也(4年=法政二高/横浜FC内定)が「初戦なので勝つことが大事」と話したように、近年のトーナメント大会で強さをみせる法大が、例年にない緊張感のある初戦でまたとない勢いをつけた。

(取材・文 児玉幸洋)
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