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[MOM840]高松大MF三好憂(1年)_ルーキーが価値ある2発、インカレ初戦突破の原動力に

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高松大MF三好憂(1年)

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.8 インカレ1回戦 北陸大2-3高松大 流通経済大学龍ケ崎フィールド]

 相手のクリアミスを拾うと、チャンスを逃さずしとめた。「まず、シュートを打とうと思っていた。相手の寄せも甘かったので、思い切って打っていった」と高松大MF三好憂(1年=今治東中等教育学校)は鮮やかなループシュートの先制弾を振り返った。

 三好の得点で波に乗るかと思われた高松大だったが、吉田明博監督が「経験不足で緊張してしまい、落ち着いてゲームを進められなかった」と話したように、パワーで押し込んでくる北陸大に対してその後は受け身の展開となる。耐える時間帯が続く中、前半24分にはCKから失点を許し、試合は振り出しに。

 だが、同点となり北陸大がスローダウン。高松大は本来のペースを徐々に取り戻し、DFラインを押し上げつつ、上手くサイドの選手を走らせ、テンポの良いパスで攻撃へとつなげていく回数も増えていく。それが実ったのが後半20分の得点だ。右サイドのDF八十嶋一斗(3年=大手前高松高)がゴール前へ入れたクロスボールのこぼれ球を、左から侵入してきた三好が落ち着いて決めた。

 163cmと体は小さいが、うまくスピードを使ってチャンスを作り出すことができるプレーヤー。先制点の直前には相手のパスミスを拾ってドリブルでえぐり、左からFW矢野佑介(2年=立正大淞南高)へ絶妙のクロスを上げる場面もあり、吉田監督は「こいつ今日はやるんじゃないかなと思った」と笑顔で話したとおりの活躍を見せた。

 本来は右SHだが、今はチーム事情で左に位置するが、両サイドでプレーできるようになったことで、左足の精度も磨かれた。「縦への突破と駆け引きで、差をつけられる選手になりたい」とさらなる成長を目指す。

 2回戦は関東リーグ2位の強豪・東京国際大との対戦となる。「強い相手との試合になるけど、今日みたいにうまくいかない時間帯も、11人だけでなくベンチも合わせた全員で、一丸となって攻撃も守備も取り組みたい」と意欲を燃やす。

(取材・文 蟹江恭代)
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