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福岡大は“九州無敗全国ゼロ勝”…福岡内定FW鶴野「この試合を絶対に忘れない」札幌内定3年生DF岡田「勝てるチームに」

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鶴野怜樹は「プロで活躍して、必ず恩返しします」と話した

[12.8 インカレ1回戦 福岡大2-2(PK5-6)中京大 第一カッターフィールド]

 トーナメント戦を含めた大学生相手の九州での戦いを無敗で終えていた福岡大(九州1)だったが、全国では夏の総理大臣杯に続き、1勝もできず初戦敗退となった。

 夏の反省を生かした戦いは出来ていた。総理大臣杯では初戦となった2回戦で北海道教育大学岩見沢校を相手に前半21分に先制を許すと、そこから立て直せずに3失点。完敗を喫していた。

 今回も前半13分にDFラインのミスから裏を取られて先制を許したが、同16分にMF重見柾斗(3年=大分高)のゴールですぐに同点。後半に入ると、9分にMF永田一真(4年=岡山学芸館高)が得点して試合をひっくり返した。

 しかし後半15分に再び同点とされると、延長戦でも決着を付けられずにPK戦に突入。そのPK戦では3人が失敗して、勝ち上がることが出来なかった。乾真寛監督も「2-1で勝ち切らないといけなかった」と悔しさを噛みしめた。

 FW鶴野怜樹(4年=立正大淞南高)は3年生の9月に卒業後のアビスパ福岡への入団を内定。世代の中心として、最終学年の今季はより活躍が見込まれていた。

 しかし大学生活を通じて連続した怪我が4年生になっても襲い、インカレには何とか間に合わせていたが、この日も出場は後半39分からで、延長戦を含めて30分ほどと制限を設けての出場になっていた。

 PK戦では6人目で登場するも、枠上に外してしまい失敗。試合後は溢れる涙を抑えることが出来ず、「全国で結果を残して、チームを日本一に導いてあげたかった。正直、申し訳ない気持ちでいっぱいです」と嗚咽交じりに言葉を絞り出した。

「今日の試合の悔しさは絶対に忘れない。自分には有難いことに未来が残っている。もっともっと練習して、積み上げて、プロで活躍して、今まで指導してくれた、乾監督やスタッフに自分の活躍しているところをみせて、必ず恩返しします」

 ただこの日のスタメンをみれば、4年生はMF永田だけ。すでにプロ入りを決めるDF岡田大和(3年=米子北高/札幌内定)など、J注目選手を多数抱えており、来季は更なる飛躍が期待されている。

 この日の試合でも左足から放たれる強烈なキックでチャンスを演出していた岡田は「来年、最上級生としてもJ内定者としても、チームをレベルアップさせて、こういう全国の舞台で勝てるようなチームにしていきたい」と意気込んだ。 

(取材・文 児玉幸洋)
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