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波乱続出の2回戦、夏冬2冠目指す国士舘大は初戦突破!昨年度準優勝の阪南大との雨中の決戦制す

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[12.11 インカレ2回戦 阪南大0-1国士舘大 AGFフィールド]

 総理大臣杯を優勝し、夏冬連覇を目指す国士舘大(関東6)は、昨年度準優勝の阪南大(関西3)に1-0で勝利し、初戦を突破した。3回戦は17日で、AGFフィールドで仙台大(東北1)と対戦する。

 波乱続出の2回戦。試合前には目の前で筑波大がPK戦で敗戦。明治大と法政大も敗れたという情報が入ってきた。それでも自分たちのサッカーすれば勝てる。国士舘大イレブンは雑音を振り払うかのように、自分たちに言い聞かせて試合に臨んでいた。

 ただ試合が実力校同士の対戦ということもあり、序盤から拮抗。互いになかなかチャンスを作れないまま、試合時間は経過していく。スコアレスで折り返すことになった後半からは、冷たい雨が降り始め、試合展開をより難しくしていった。

 しかしここで勝負強さをみせたのが、国士舘大だった。後半23分、右サイドからスローインしたボールがMF布施谷翔(4年=駿台学園高)に戻ると、深く突破してからグラウンダークロス。これにニアに走り込んだFW古川真人(3年=実践学園高)が合わせて均衡を破る。

 守っても集中力を切らさなかった国士舘大。終盤にはセットプレーの時はGK村田要(4年=熊本国府高)まで上がって捨て身の戦法を取る阪南大の人数を掛けた攻撃に守りの時間帯が多くなるが、主将GK飯田雅浩(4年=青森山田高)を中心にゴールに鍵をかける。無失点で雨中の決戦を制した。

 今季のリーグ戦こそ6位に終わった国士舘大だが、トーナメント戦には強さをみせる。23年ぶりに優勝した総理大臣杯はもちろん、関東予選のアミノバイタルカップも優勝。天皇杯には出場することは出来なかったが、それでも予選は決勝まで進んでいた。

 総理大臣杯では関東勢と対戦することなく頂点に立った国士舘大だが、今大会も早々に優勝候補の関東勢が敗れたことで、少なくとも決勝までは関東勢と当たらないことになった。ただ古川が「王者として出ているけど、気持ちはチャレンジャー」と強調したように、選手たちはあくまでも一戦必勝を目指す。「自分たちのサッカーをすれば必ず勝てる」。23年ぶりの2冠へ、国士舘大が一歩前進した。

(取材・文 児玉幸洋)
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