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橘田らOBがスタンド応援!“監督不在”もJ内定11人の桐蔭横浜大が東京国際大を下して4強進出

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[12.18 インカレ3回戦 東京国際大0-2桐蔭横浜大 流通経済大学龍ケ崎フィールド]

 桐蔭横浜大(関東4)が東京国際大(関東2)を2-0で下し、4強へと勝ち上がった。25日の準決勝では、関西学院大(関西1)と対戦する。

 相性の良さは最後まで生きた。桐蔭大は今季のリーグ戦で東国大を相手にシーズンダブルを達成。東国大にとっても唯一、連敗を喫していた相手だった。

 試合は開始早々のプレーでDF中野就斗(4年=桐生一高/広島内定)がシュートまで持ち込んだように、桐蔭大がボールを支配してゲームを進めた。

 ただお互いに突破口をなかなか見いだせないまま時間だけが経過したが、前半終了間際の42分、右サイドからMF山内日向汰(3年=川崎U-18)が蹴ったFKを中野がそらすと、ファーサイドに詰めたDF吉田和暉(4年=前橋育英高)が押し込んで、先制点を奪うことに成功する。

 いい流れのまま入った後半、時折みぞれ交じりの冷たい雨が降る中で、13分、FW寺沼星文(4年=FCトリプレッタユース/水戸内定)とのコンビネーションでMF楠大樹(4年=桐生一高)が右サイドをドリブル突破。横パスを受けたエースストライカーのFW山田新(4年=川崎U-18/川崎F内定)が決めて、勝利をグッと引き寄せた。

 ただ勝ち上がりを決めた桐蔭大に当日朝、アクシデントが襲っていた。家族に体調不良者が出た影響で安武亨監督の不在が決定。急きょ、八城修総監督が現場指揮を執ることになっていたのだ。

 現在は桐蔭学園高の監督も務める八城監督だが、大学では久しぶりの試合指揮になっていた。ただ「今年はいいチームで、選手のまとまりがある。誰が監督をしてもある程度、結果は出ると思っていた」とイレブンへの絶大な信頼を語ると、「これで(安武監督に)怒られないかな」と笑みを浮べ、安堵していた。

 スタンドには現在川崎フロンターレでプレーするMF橘田健人やGK早坂勇希らOBの姿があった。「歴史が浅いチームですが、どんどん良くなっていると思っています」(八城総監督)。先般のワールドカップメンバーにOBのDF山根視来を輩出できていることも、感慨深いものになっているようだ。

 そして今季はそんな先輩たちの代を上回る11人のJリーグ入りが内定。現時点でも学校史上最多の人数だが、さらに増える可能性があるという。

 試合後の時点で次戦の対戦相手が分からず、夏の総理大臣杯でPK負けした常葉大の可能性もあったことで、意識を強めていたが、常葉大を下した関学大に決定した。ただ八城総監督は「どちらが相手でもいい。今年は日本一を目指せるチャンスだと思っています」ときっぱり。相手がどこであろうと、今の桐蔭大には関係ない。

(取材・文 児玉幸洋)
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