[12.18 インカレ3回戦 新潟医療福祉大1-1(PK5-4)中京大 相模原ギオンスタジアム]

　奇しくも来季からホームスタジアムとなる場所で、大学サッカーを終えた。中京大はPK戦の末、インカレ3回戦で敗戦。SC相模原に加入するDF水口湧斗(4年=履正社高)は、その本拠地で涙を流した。

　中京大がインカレ3回戦で対戦した新潟医療福祉大は、夏の総理大臣杯で0-3と完敗を喫した相手。「自分たちがチャレンジャー精神を持って、これまでの1、2回戦同様に守備から攻撃にという意識を持ってやりました」(水口)。水口を中心に相手の強力攻撃陣を封じると、攻撃陣もそれに応える。前半17分、MF藤井皓也(3年=静岡学園高)が巧みな個人技で先制ゴールを挙げた。

　先制後も集中力を切らさず、90分間を守り抜いた。だが後半アディショナルタイム1分過ぎ、試合は劇的な展開へ。セットプレーから医福大MF野開ディラン(4年=札幌大谷高)に同点ゴールを許す。1-1と振り出しに戻り、そのまま延長戦に突入した。

　延長戦でも決着はつかずPK戦へ。中京大は3人目のキッカーが相手GKのセーブに遭い、4-5で試合終了。一寸先まで見えていた勝利は、その手からこぼれ落ちてしまった。

　水口は涙を流す。「先制点を取れて、自分たちの流れでサッカーができていた。後半ラストのところで少しの隙があった。チームを鼓舞し続けたんですけど、もうひとつ足りなかった自分の責任」。悔しさが残る大学サッカーの最後となった。

　来季から相模原に加入する。そのホームである相模原ギオンスタジアムが大学サッカー最後の場所となった。「試合前にツイッターなどで連絡をくれた人や応援に来てくれたファンの方もいた。そういう人たちに、自分の姿を見せられたことはよかったですけど……もっともっと成長して、開幕から試合に出られるように準備したいです」。仲間の分まで、サッカーに懸ける思いをつなぐために。「この気持ちを忘れずに、プロの舞台でもがんばりたいです」と活躍を誓った。

(取材・文　石川祐介)

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